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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

Nakamichi PA-202 メンテナンス編

またPA-202が漂着しましたので、メンテナンスのBefore/Afterを綴りたいと思います。

メンテナンス編とSN比、歪率計測編の2編になり、今回は、メンテナンス編です。

今回、外装は、年代を感じますが、内部は良好で、オリジナルのPA-202の状態を測定する良い機会でしたので、もう一度、Before/Afterで比較しみることにしました。

 

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 外観

外観は、少し年代を感じますので、綺麗にしてみたいと思います。
さて、どこまで綺麗になりますでしょうか。

ヒートシンク

表は、汚れが目立ちますが、中性洗剤とアルコール、エンブレムは、ワックスにてみがきます。傷は、タッチアップを施して、目立たなくしてみます。

f:id:MatsubaraHarry:20200327214640j:plain

エンブレム等も磨き上げています。(傷は取り切れていません)

外装の傷は、タッチアップで少し目立たなくなりました。

 

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底板

底板にも汚れと傷がありましたが、洗浄後、ペーパで研磨し、サフェーサー後に近似色でペイント。

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写真では、きれいに見えますが、少し傷が残っています。底板ということで、パテ省略してしまいました。

端子ネジ

腐食がひどく見えますが、ネジがかんたんに緩みましたので、磨き上げ後、ネジ交換です。

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ネジは、耐電流のクロムタイプと交換。

 

基板メンテナンス

基板は、そのままでも動作した、今までで一番と言って良い、状態でした。f:id:MatsubaraHarry:20200327215232j:plain

リップル電流が多く流れる電解コンデンサを交換。カップリングも高分子フィルムに交換です。

検証

 メンテナンスの効果を確認しています。コンデンサの交換と、高調波対策の3Stepで観測してみました。

電源の観測ポイントは、下記の3箇所。

f:id:MatsubaraHarry:20200327225442j:plain

(もちろん負極側の測定もしています。)

 

 入力Ripple

状態が良かったですが、ほんの一工夫を。

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測定できないぐらい、安定します。

一次側

一次側は、スイッチングされるので、かなりリップルと、高調波ノイズの発生があります。

f:id:MatsubaraHarry:20200327215717j:plain

コンデンサの交換で、スイッチング時の電圧低下が改善されているのがわかります。

高調波対策を施すと(高分子コンデンサ+SMTセラコン)1/4程度になります。

二次(電力増幅用)

電力増幅用にはフィルタが入っていますので、オリジナルでも良好です。

f:id:MatsubaraHarry:20200327220021j:plain

コンデンサを交換後、少しヒゲが大きくなっています。一次側のコンデンサのパワーが上がったためでしょうか。コンデンサ交換のみは、この様な落とし穴が潜んでいます。

きちんと高調波対策を行うと、安心です。

二次側(電圧増幅用)

電圧用には、フィルタ用のコイルが入っていませんのでスパイクは厳しいです。

f:id:MatsubaraHarry:20200327220210j:plain

コンデンサ交換では、電圧レベルは下がりますが、スパイクは残ってしまいます。

SMTのセラコンで高調波対策を行うと、落ち着きます。

OpAmp電源

OpAmpの電源にもRippleが乗っています。

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コンデンサ交換でもかなり改善しますが、ターミネーション兼用パスコンを追加すると、測定できないレベルに落ち着きます。

安心ですね。

 

まとめ

何度も行っているPA-202ですが、状態のよいオリジナルの波形が取れたので比較してみました。コンデンサ交換だけでは、逆に高調波が増えてしまう場合があることがわかりました。きちんと確認が必要であることが改めてわかりました。

次回は、少し無謀ですが、SN比と歪率をデジタルオシロを駆使して測定したいと思います。

 

 

 
カスタムナカミチアンプ

オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札、ご検討ください。

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エクリプス SGX-TD5 BASS Amp追加

前回パッシブでの2Way化を行いましたが、ドアのバス スピーカをフルレンジで対応している為により、中高域の定位がはっきりしませんでした。

先日メンテナンスしたKENWOODのアンプには、LOW Passフィルタがついているので、ハイカットが効果的になるかと思い、試してみたいと思います。

さてうまくゆくでしょうか。

f:id:MatsubaraHarry:20200324224653j:plain

 

それぞれの特性

 それぞれのスピーカを単体で鳴らしたときのf特を測定して、どの程度高域が漏れているか確認してみます。

Mid High(SGX-TD5)

f:id:MatsubaraHarry:20200324224833j:plain

意外ときれいな中高域です。少し2kで落ち込み4kで持ち上がっているのが少し高域がきつく聞こえる理由でしょうか。

フロントドアスピーカ (TS-C017A)

 フルレンジのTS-C-17Aの裸特性をまず測定してみました。

f:id:MatsubaraHarry:20200324225226j:plain

8k程度までは、再生できることがわかります。

フロントドアスピーカ (Low Pass)

f:id:MatsubaraHarry:20200324225335j:plain

やはり2kまでは、確実に漏れています。

実際に聞くと10k以上も聞こえてきます。

パッシブ構成

そのまま、パッシブ構成のf特を測定してみます。

f:id:MatsubaraHarry:20200324225502j:plain

128Hzや、1.8kHzに幾分ディップがありますが、十分な特性と見えます。

定位が窓に広がればこれでも良いのですが、低域のパワーが物足りません。やはり3.3mHのコイルが直接入っていしまっている為でしょうか。

 

ドアスピーカ(Bass Amp化)

先日メンテナンスしたKENWOODのアンプのHigh Level入力とLow Passを利用してみました。

f:id:MatsubaraHarry:20200326160429j:plain

まだ、リアスピーカは、未接続です。

評価状態は

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 (左下は、パッシブのコイルです。ワンタッチで交換できるように、コネクタ化しています。)

ドアスピーカ(Bass Amp化)のみ

+10dB程度ブーストしてる感じになっています。

f:id:MatsubaraHarry:20200324230130j:plain

20Hzからもりもり低域が出てきました。やはり、外付けとコイルを削除したのが効いているようです。

じつは、1k以上は、聞こえないのですが、Bass Boostが大きいせいか共振による高域がピークで拾ってしまいました。

BassAnp+Mid High

まずは、単純につなげただけで測定。(Bassは、少しおとしています。)

f:id:MatsubaraHarry:20200324230311j:plain

これでも、低域が少し大きめですが、聞いていて高域の繋がりがよくなりフロントガラスにボーカルが浮き上がってきました。

イコライジング

以前から気になっている128Hzの落ち込みと、高域が少しきついのを直してみたいと思います。

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かなり極端なイコライジングにみえますね。

パラメトリックイコライザ、かつ7バンドでの限界を感じます。内蔵DSPの能力の限界でパラメトリックになっているのでしょうか。

これだけ変えるとさぞf特もびっくりするように変わると思われますが、以前教わった方法で、近接する周波数のゲインを極端に変えるのが落ち込み等の補正に効果的であると。

どうでしょうか。

 

イコライジングの測定

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少し高域を抑えていますが、フラットになっています。まだ5kHzを落としたいところですが、聞いていてうるささが無いので、当面この状態で使ってみたいと思います。

まとめ

純正のナビを利用してどこまでできるか心配でしたが、Bass Ampを使うことで、低域は、パワフルに、低域の負荷がなくなったためか、高域も歪が少なくなり、音楽が聞ける状態になりました。

聞いていると、高域が少しずつきれいになってきました。パッシブのコンデンサエージングされたのでしょうか。面白いです。

このBass Amp追加により、かなり音がグレードアップしたと思います。
純正ナビで、ここまでの音がでればよいのでは。

いかがでしたでしょうか。純正ナビで音を良くしたい方のヒントになったのではと思っています。

これ以上求める方は、ヘッドユニットを追加する方が合理的と考えます。当方も、隠れヘッドユニットプランを温めて、またご紹介してみたいと思います。

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エクリプス SGX-TD5 インストール

少し古典的なスピーカですが、タイムドメイン仕様のSGX-TD5をインストール機会に恵まれましたので、紹介したいと思います。

インストールから、かんたんな測定(f特)を行い、調整をして、ゆったり聞かせるシステムを目指したいと考えています。

さて、思い通りにゆくでしょうか。

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はじめに

タイムドメインと言う言葉を効いたことがあるかと思います。

伝送経路のインピーダンスを、パルス信号の反射波を測定することで計算する方式ですが、スピーカとしては、物理振動から起因する、反射や、無駄な伝搬を制御することを、意図していると考えています。

スピーカの振動は、空気へ音に変換しますが、同時に、キャビネット等へも伝搬します。この振動は、意図していない為、実際のスピーカの音と混ざってしまい、歪等を生じることになります。この歪を抑えるのがタイムドメインのコンセプトなのでしょう。

一度聞いてしまうとその自然な音の魅力に取り憑かれてしまいます。

SGX-TD5 

エクリプスのスピーカは、タイムドメイン理論を用いたスピーカを色々販売しているのを知っている方も多いのではないでしょうか。

その音を一度聞くと、ヌケの良さに、病みつきになる方も多いです。

ppは、ミッドハイというスペックと、歪の少ない音が好きで、愛用しています。

https://www.denso-ten.com/jp/release/2002/200210102.htm

f:id:MatsubaraHarry:20200319235648j:plain

外見は、球形で、取り付けのため、底が少し傾斜にカットされている形状です。実際に手に取ると、ずっしりきます。

標準構成

 標準のシステムは、トヨタ純正ナビに4スピーカの構成です。

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フロントは、17cmでリアは10cmでしょうか、小型です。

さすがに低音は不足していますが、高域がそんなに歪っぽくなくシンバルの音もそれなりに聞こえます。

残念ながら、ドアマウントなので、どうしても、音場が下の方に。

助手席の有無で聞こえ方も随分変化してしまいます。

SGX-TD5装着仕様(1st)

付属のネットワークや、少しカスタムしたものを使って、フロント側にミッドハイを追加します。

f:id:MatsubaraHarry:20200319231549j:plain

ウーファーのバランスを取りやすくするため、一旦リアをウーファーへつなぎます。

こうすることで、グライコ等ではなくフェーダーでウーファーの音量をコントロールできます。

実はウーファーもあるのですが、すでにフロントのスピーカをカロッツエリアのものと交換しているので、まずは、現状で進めます。

必要部品
  • カーナビ 延長ケーブル
     ナビの出力ケーブルを傷つけずに、かつ、予備加工が
     机上でできます。
  • ギボシ端子
     圧着機は、ラチェットのついたしっかりした物で。
  • スピーカケーブル
     ダッシュボードの隙間に通すのでAWG16程度で。
  • SGX-TD5
     ダッシュボードに固定するのに、ゴムとアルミ板を使用。
  • パッシブネットワーク
     付属のネットワーク、もしくは100uFのBP電解コンデンサ
スピーカケーブル切り出し

 カーナビの延長ケーブルのスピーカラインを真ん中ぐらいで切って
ギボシ端子をつけます。
 メス端子は、カーナビ側の”+”、スピーカ側の”ー”が基本です。

 

カーナビは、ベゼルが爪でかんたんに外せます。4つねじがナビ両サイドにみえますので外します。

ドライバーは、磁化されたものが良いです。内部で落としたら、もう取れませんので。

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延長ケーブルにギボシで、スピーカケーブルを接続します。

ビートソニック (Beat-Sonic) トヨタ純正オーディオ延長ケーブル BH7

 

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引き出したスピーカケーブルは、シフトレバー下から一旦引き出します。

ネットワークの取り付け

ネットワークは、端子台に接続するようにして、定数を変更できるようにしています。

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シフトレバーのアンダーカバーの裏に端子台を装着して、配線しました。

 

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ネットワークは、付属のもののコンデンサの特性(tanδ)が良くなかったので、museのBPのものと、フィルムコンを並列につけてみました。

フロントドアスピーカ

フロントのドアスピーカは、とり急ぎカロッツエリアのTS-C017Aをつけています。一時的にフルレンジで鳴らすことも考慮し、かつ、コーンの剛性がありそうで、多少低音を無理にドライブしても耐えてくれそうでしたので。

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SGX-TD5装着

ダッシュボードの上の配線は、少し厄介です。

ドアのゴムブッシュを外すと、ピラーのカバーが、意外とかんたんに外せました。

f:id:MatsubaraHarry:20200319233830j:plain

 

カーナビの裏までは、コンソールボックスや、メータの下のカバーが外せたので、手を入れることができ、意外とスムーズに配線ができました。

 

 

f:id:MatsubaraHarry:20200319234103j:plain

    メータの下のパネル

 

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   コンソールボックスの裏

 

SGX-TD5の固定方法

付属の固定金具もあるのですが、もっと目立たないように、ゴムとアルミ板で作ってみました。

f:id:MatsubaraHarry:20200319234313j:plain

アルミ板は、ダッシュボードの曲面にかんたんになじませられますので意外としっかり固定できます。

 

 

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こんな感じで取り付けができました。

視聴・調整

今回RTAで測定をトライしてみました。まだ測定方法を色々探っているので、暫定版となります。ご了承ください。

 暫定測定

waveGeneで作成したテスト信号を再生して、iPhoneで測定します。

スウィープ波形は、100Hz->2kHz 20kHz->2kHzを作りました。

事前に概ねヒヤリングで、パラメトリックイコライザーで補正をかけています。

高域は、結構下げてあり(単位は調査中)低域も少し持ち上げています。

 

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茶色が、暗騒音でグレーのピークが今回のf特になります。

 

気になる点

グラフとしては、良さそうなのですが、低音は足らず、パラメトリックイコライザーでも調整がうまくできず、物足りません。

定位

定位がまだフロントガラスに浮き上がってきません。どうもウーファから高域が漏れている感じがします。

ネットワークとウーファーの相性

ミッドハイとウーファーを別々に慣らして調べて、ウーファから結構中高域が漏れてしまっています。2,3kHz程度まではっきりと聞こえてきます。

ウーファーとして、フルレンジを使っていることに要因があると考えます。

これは、フィルタを-12dBにするか、マルチアンプ化にする必要がありそうです。

 

つづく

今回は、少し志向をかえて、スピーカのインストールとその方法を紹介しました。

実際の測定や評価はこれからになります。

課題

 まずは、それぞれの条件でf特を測定して今後の方針を決めたいと思います。

近々アップいたしますので、また、お尋ねいただければ嬉しいです。また、純正ナビのパラメトリックイコライザーをまだ使いこなせていません。このRTAを使ってうまく使いこなせるのではと思っています。

 

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ナカミチのカーアンプの特色をモデル別に紹介しています。

 

 

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 ・アンプの おいしいゲイン調整方法

パワーアンプのボリュームレベルは大きいほうが良い、それとも小さめがよい?

左右のバランスが微妙に違う様な...

 そんな疑問にわかりやすく、回答、説明しています。

matsubaraharry.hatenablog.com

 

・チューニングアンプの見分け方

巷には、チューニングアンプと言われるものを目にします。

本当に音がよいの?

どんなのが、本来のチューニングアンプなのでしょうか。

matsubaraharry.hatenablog.com

 

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もくじ

 PowerAmp

パワーアンプは、車載搭載用を主に検証、カスタムしています。

カスタムのビフォー/アフターの違いを様々な測定で効果を確認しています。

ナカミチ(JAPAN)
ナカミチ(プリアンプ)
ナカミチ(US)
KENWOOD
D級アンプ

ヘッドユニット

名機ばかりを集めて確認しています。

周波数特性など、気になる特性や、矩形波による帯域確認、ブルートゥースとCDの違いなども、参考になると思います。最大出力も重要ですが、-60dBの出力がノイズまみれになっていないかなども、見ています。

さらに、評価機種を少しずつ増やし、更新してゆくつもりです。

カロッツエリア
ナカミチ

DAC

PC用のDACが主です。20kHzの再生で謎のゆらぎが発生する機種がありましたが、その原因は、思いもよらないところにありました。(X6Jを御覧ください) 

スピーカ

実験、評価

小さな音を大切にするため、ちょっとしたことを実験や技術的説明で綴っています。

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KENWOOD KAC-626 基本性能測定

前回KAC-626のメンテナンスが完了しましたので、基本的な特性を測定してみたいと思います。

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 基本性能

測定環境

PCのwaveGenで波形を発生、D10のDACより出力します。

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オシロスコープは、廉価版ですがまだまだ使いこなせることができていないSDS1102です。

OWON ハイコストパフォーマンスデジタルオシロスコープ 1Gs/s 100MHz帯域 薄型軽量 SDS1102

 

基本性能の項目は

  • 最大出力
  • -90dB時の波形観測
  • 周波数特性
  • S/N比
  • 歪み率

を観測してみたいと思います。

最大出力

まず、1kHzで限界まで出力してみます。

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12.5Vが限界でしたので、≒40W程度になります。

出力としては、矩形波を考えるとほぼ供給電圧(18V程度)が出せることになりますので、75Wと言えるでしょう。

しかしながら、ミュージックパワーとしては、40Wまでで、使ったほうが良さそうです。

ちなみにこれ以上Overすると、

f:id:MatsubaraHarry:20200312195435j:plain

綺麗に20Vでクリップします。

小波

当方がいつも注目するのは、微小波形がどのレベルまで綺麗に出力されるかです。

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数mVの正弦波も高調波が目立ちますが、出力はできています。

高調波は、測定環境にも左右されますので、10mV程度は、致し方無いと思います。

矩形波(帯域)

矩形波で周波数帯域を把握することができます。

 

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150kHz Overまで追従しているのが分かります。


矩形波(波形)

波形の形は、どうでしょうか。

 

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Over Shootもおさえられ、きれいな波形です。高域が適度に抑えられている効果によるものと考えられます。

周波数特性

矩形波で、かなりの帯域までカバーしている予測になりますが、さてどうでしょうか。

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50kHzにて約-2dB十分な帯域です。あまり欲張らず、扱いやすい特性と考えます。低域も伸びていますし。

S/N比

S/N比の計算は、1kHzの波形を入力したときの他の雑音と最大出力の比率になります。小さめのレベルで、レベルがわかるように測定してみます。

f:id:MatsubaraHarry:20200312193736j:plain

32mVを出力している時に約50dBのS/N比と読み取ることができます。

そこに最大出力(先の測定の12.5V)を引用すると

20 x log10(12.5V/32mV) =51.6dB

この2つを加算すればトータルのS/N比が算出できます。

 

S/N比 = 50+51.6dB 

   = 101.6dB

スペックより良くなっています。高調波対策の効果でしょうか。

スピーカに耳を近づけてもなかなかノイズを聴くことができませんので、事実上も良好であると思います。

 

歪率

歪み率の測定は、専用の測定機器が必要だと考えていたのですが、このオシロスコープから、データを取り込みことができることが、分かりそれを使って、計算で歪み率を算出してみました。

 

DAC D10歪率

まず、DACから出力されるライン信号を測定。その波形データからの歪み率を計算してみます。

測定データをグラフ化して、それに近似の正弦波を作り出し、差分を波形として表示させます。

 

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高調波がある状態ですと、数%の歪み率になりますが、ハイカット(200kHz)すると、1%以下になりそれらしい感じになりました。

もう少し、ハイカットの周波数を下げればもっと見やすくなると思いますが、ある程度ノイズも見ておきたいので、200kHzで行います。

KAC-626歪率

さてどうでしょうか。

f:id:MatsubaraHarry:20200312202406j:plain

若干、うねりが発生していますが、許容範囲ではないでしょうか。

1%以下であると言えそうです。(スペックも1%)

 

まとめ

平凡なスペックのKAC-626ですが、計測してみると、なかなか良い特性で有ることが分かります。D級アンプよりもこんなアンプの方が遥かに性能が良さそうですので、電源等許されるのでしたなら、この様なアンプを選択するのも方法のうちです。

ただし、出力電力は50W程度が限界ですので、大出力が必要な場合は、デジタルアンプに軍配が上がります。(マルチアンプで、中高域は、電力が小さいので、アナログアンプでも可能だと思います)

OpAmpに4558が使われているのですが、後に信号ラインの見直し時に検討したいと思います。

 

 
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KENWOOD KAC-626 メンテナンス

ケンウッドのパワーアンプが流れ着いたので、早速、状態確認とかんたんなメンテナンスをしてみたいと思います。

 

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基本仕様

KAC-626は、75W x2の使いやすいアンプです。

スペックの抜粋

  • 定格出力 75W×2(4Ω、20Hz~20kHz、1.0%THD、14.4V)
  • 周波数特性  5Hz~50kHz(+0、-3dB)
  • SN比 95dB
  • 入力感度 0.2V~5.0V

決して抜きに出ている特性ではないですが、使いやすいと思います。

初期状態

外観

流れ着いたときの状態は、

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水没したのでしょうか。

内部も

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動くか心配になってきました。

基板状態

基板を確認すると

f:id:MatsubaraHarry:20200311105246j:plain

パターンが切れている箇所があります。GNDラインです。

なにか、過電流が発生した経緯があるのでは無いでしょうか。

動作確認

洗浄を行い、パターンを修正し、基板単体で通電すると、音が出ました。

しかしながら、しばらくすると、トランジスタが発熱し、電源が落ちてしまいました。

どうやら、過電流の原因がトランジスタにありそうです。

メンテナンス

メンテナンスは、まず発熱の対策と、電解コンデンサの交換を予定しています。その後、高調波対策を行ってみたいと思います。

トランジスタ交換

まだ入手可能なトランジスタだったので、交換したところ発熱はなくなりました。左右のバランスもありますので、全て交換しました。

メンテナンス項目

さて、メンテナンスとしては

  • パターン修正(1mmの導線で修理)
  • 出力段Tr交換 x4
  • 電解コンデンサ交換x5

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リップル確認

いつもの電源の能力を確認するためにリップルを測定してみます。

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入力側リップル

入力の状態を確認してみます。

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端子台の状態もコンデンサが入っていないため、少しノイズが誇張されていますが、許容範囲です。

スイッチングの一次側②も50mV以下なので優秀です。

すでに、低ESRのコンデンサに交換していることもありますが。

二次側リップル

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二次側も優秀ですんで、30mV程度ですので、まず問題になることは無いでしょう。

高調波対策

いつものように、高調波対策を行ってみます。

入力側対策

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チップセラコンで、かなり改善。入力のノイズは、ほとんどなくなりました。

二次側対策効果

二次側のもともとよかったのですが、さてどこまで改善できるで でしょうか。

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かなり良い感じです。10mV程度になりました。

 

つづく

今回はケンウッドのパワーアンプをカスタムをしています。

これから、基本特性を測定して、S/N比等をスペックと比較してみたいと思います。

またお尋ね、お待ちしています。

 

 
カスタムナカミチアンプ

オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札、ご検討ください。

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Carrozzeria DEH-P810 分解方法

カロッツェリアのDEH-P810の分解方法を備忘録として記載してみました。

もし、同じ様なカロッツエリアのヘッドユニットをお持ちの方の参考になれば嬉しいです。

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分解手順

天板取り外し

 隙間にマイクロドライバー等を入れて、背面の方を持ち上げるように、少しずつこじ開けます。

トップカバーには、ネジが無いのは、カロッツエリア共通みたいですね。

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CDユニット取り外し

次に、CDユニットを取り外します。

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ネジを外したら、フレキとオーディオケーブルがつながっていますので、気をつけながら、ゆっくりとCDユニットを持ち上げます。

フレキは、水平方向に、少しこじりながら、引っ張れば取り外せます。

オーディオケーブルは、コネクタを爪で引っ張って外します。

 

基板固定ネジ取り外し
  1. ラジオユニットのシールドネジ x2
     基板と共締x1
     背面 x1
  2. 電源レギュれたカバー固定ネジ x2
  3. 基板固定 (赤丸)
     ベースの板金を曲げて固定していますので、真っすぐにします。

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また、基板上のフロントパネル接続のフレキもラッチを緩めておきます。

爪でパネル側に引っ掛けると1mm程度動きます。

フロントパネル外し

下のネジを4つ緩めて、パネルの樹脂の爪(左右と、下x2)を外せば、手前に引くと外せます。

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基板取り外し

あとは基板を上に持ち上げると取り外せます。背面のヒートシンクは取り外す必要がありませんでした。

 

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 まとめ

最初は、分解できるのかと、不安でしたが、組み立てやすさを考えたユニットで、手順さえ分かってしまえば、そんなにハードルは高くないのではないでしょうか。

お手元のカロッツエリアをメンテする際に参考になれば幸いです。

 

 

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