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USA Nakamichi PM-250.2 基本性能測定

USA Nakamichi PM-250.2の基本性能を簡単に測定してみました。
電源は、FETになっていて、少し進化していそうです。

さて、その実力は、元祖ナカミチとは、どうでしょうか。

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 はじめに

 曖昧でですが、USA Nakamichi は、日本のナカミチより技術提携をうけ、設計製造をUSAでおこなっとの背景があるようです。いくつかのUSA版のナカミチの内部を見たことがありますが、確かに回路構成等は、Nakamichi の技術を継承しているように見受けられます。

 基板設計は、少しデジタル配線(90度配線)の傾向が見受けられ、合理的な設計スタイルになっている現れでしょうか。

外観

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36cmx20cmで、250Wを引き出します。

内部

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大型の抵抗や、フィルムコンデンサ等も使われ、パーツへのこだわりが伺えます。

OpAmpは、しっかりした特性の、JRCの5532をつかっています。

機能

LowPass,HighPassや、BassBoostも付いています。

また、Line Outもついているので、同じアンプを並列に駆動して、マルチアンプ化に簡単にできます。

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基本観測

正弦波を用いて、基本的な特性を観測してみます。周波数特性や、SN比、最大出力等が簡易ですが、観測しています。

最大出力

1kHzがクリップするまでの波形を観測してみます。

 

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18Vまで、綺麗な正弦波が出力できます。19Vではクリップしていることが観測できました。

最大出力は、80Wは、十分に駆動できそうです。

(スペックの125Wは、Peakでしょうか。)

微小出力

最大出力も重要ですが、微小出力時がノイズにまみれていないかも重要です。

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比較的ノイズが小さく、-60dBでも大丈夫そうです。すこし、拡大してSN比をみてみます。

SN比(簡易測定)

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高調波が少しみられますが、20mVの出力時で、40dB程度のSN比率であることが確認できました。トータルで、99dB、約100dBが実力的にあることが確認できました。

このレベルであれば、高能率のツイータに接続しても、ノイズが気になることは無いでしょう。

f特

周波数特性を確認してみましょう。

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少し低域をBoostしているのでしょうか。10Hzでも減衰することなく出力しています。また20kHzも減衰は、わずかです。100kHzでも-2dB以下ですので、ナカミチの魂が継承されています。

US vs JP

日本のPA-302と比較してみます。(PA-302はppカスタムバージョンで、低域と高域ともに、アップグレード化しています)

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周波数特性としては、PM-250.2は、素晴らしい特性です。(低域は少し強調している傾向があります。)

まとめ

ナカミチが好きな方でもUSAのナカミチは、手を出しにくいと思われている方もいらっしゃると思います。このモデルは、新品でもリーズナブルな価格帯で購入できますので、新品で揃えたい方にも、おすすめできるアンプです。サブウーファ等で大きな容量が必要な場合はデジタルアンプでないと対応できない場合もありますが、一般的なカーオーディオでは、十分な容量と性能を有しているので、検討候補におすすめできると思います。

高調波対策等も検討していますので、また、その結果が出ましたなら、報告したいと思います。

 

 

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