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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

Velodyne Servo Subwoofer Controller 解析

Velodyne製 サーボのサブウーファ(DF-10SC)と専用コントローラが流れ着きました。
酷い歪があるとのこと、調べたところ、振動板とボイスコイルが外れていました。
取り付け修理行い、サブウーファ単体で動作確認後、いよいよサーボコントローラを接続。残念ながら、まったく音が出ません。
さて、原因を調べてみたいと思います。

はじめに

 このVelodyneのサーボウーファは、なかなか情報が出てきません。マニュアルも見つけることができず、苦戦しています。

使い方として、パワーアンプは、別のアンプを使える構想になっていることがわかりました。

サーボコントローラは

接続はスピーカに接続するサーボ信号の配線と

ゲイン調整機器の接続用でしょうか。そしてカー用電源接続端子です。

入力は4系統あり、出力は、モノラルの2chです。

メンテナンス

はじめに外れてしまったボイスコイルをアルミの振動板に取り付けます。

ボイスコイル接着

接着剤がはみ出ないように、マスキングします。

固定する際に、まっすぐ接着する様に注意深く接着します。

なんとか固定できたようです。

サーボコントローラ

さて、サーボコントローラを接続すると、勢いよくサブウーファが振動します。

どうやらテストトーンモードになっていた為でした。

テストトーン解除

テストトーン解除すると、もっと激しく振動します。

振動が激しく、スピーカを壊しそうでしたので、アンプのゲインを絞ると、収まりました。

ですが、今度は、音声入力に全く反応しません。

 

入力無反応

テストトーンは出るので、入力側の回路になにか問題の可能性があります。

基板を取り外して確認をすると。

とても状態は良いです。

電力が小さいので、素子の劣化等はなく良好。損傷している箇所は見当たりません。

 

音声の通過回路を追いかける必要があります。

回路解析

回路解析するために、一つずつ配線をトレースします。

 

音声部の回路を解析すると

だいぶわかってきました。

音声がどこまで通過するか調べると

電子ボリュームまでOK

しかしながら、電子ボリューム後は、全く出てきません。

インターロック信号は、ウーファを接続すると解除されることがわかりました。

それでも、音は出てきません。

 

電子ボリューム制御回路

どうやら電子ボリュームが壊れているか、設定が0かどちらかです。

電子ボリュームの制御回路を追いかけてみると

パネル端子台の3つの信号の意味がようやくわかりました。

 

UPとCOMMONを接触数回すると、音が出ていきました。

よかったです。

 

この端子台の意味は、接点入力で、UPを接続すると、少しずつボリュームアップ、DOWNはボリュームダウンします。

通常は、状態を保持しているようですが、電源がしばらく切られていると0になってしまい、音が出てこないようです。

まとめ

今回は、サーボタイプのサブウーファとそのコントローラの修理解析でした。
元々のオーナの方もトーンスイッチをONにして、音が出るとのことでオークションに出していたのでしょうか。また、当方のパワーアンプのゲインは比較的小さめで、その状態でも安定しなかったのは予想外でした。

音声が出なかったため、回路を解析し、Up/Downの接続が判明したのは、マニュアル入手が難しい本機を使う上で、重要な成果だったと思います。

 

サーボのサブウーファは、エンクロージャーに入れてその真価を発揮します。

オーナの方の元で、しっかりと働いてくれると思います。

 

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使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(三万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

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