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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

ナカミチ クロスオーバ EC-204 ピアニシモ仕様 /w muses8820

とてもシンプルに作られているEC-204。ナカミチでカーオーディオを統一されている最終メンテナンス段階に入ったでしょうか。

これまでのシステムと統一すべく、OpAmpもトランジスタタイプのmuses8820を用いて、一貫性のあるシステムに仕上げてみたいと思います。

 

はじめに

EC-302やEC-204のクロスオーバ周波数は、5つのスイッチによってデジタル的に、10Hz~310Hzまで10Hz単位で設定できます。

アナログなのですが、この曖昧さがない、再現性のある環境が整うのでとても気に入っています。また、音質の劣化がとても小さいのも、魅力の一つです。

設定の説明は、以前の整備録に記載がございますので、ご参照ください。

ナカミチ クロスオーバ EC-204 カスタム muses02/8820 聴き比べモデル - pp audio blog

 

カスタムカスタム確認

本EC-204は、状態もよかったので、いつものピアニシモカスタマイズを施してゆきたいと思います。

一次側

入力は、コンデンサが装着されていないので、高調波が見られます。

チップセラコンを用いることで、抑えることができます。
一次側も高分子とセラコンの組み合わせで抑え込みが、いつものようにできていることが、確認できました。

二次側

多少大きめの変動ですが、厳選したコンデンサで無理なく抑え込み

チップセラコンで、鋭角な波形を抑えます。

OpAmp電源

小さな心遣いのようなOpAmpの電源、OpAmpは6個装着されていますが、全てに装着

パスコン追加で、安心できるようになります。

出力波形

標準的な状態には、少し高調波がみられますが

電源対策でスッキリです。

 

Low(BASS)出力は、高調波で歪みがみられましたが、

こちらもスッキリです。

周波数特性

周波数特性を性能確認としておこないます。

驚くほどフラットです。

EC-204の効果

クロスオーバネットワークを用いた場合、ヘッドユニットのLine出力が弱い場合、音の改善効果が見込める場合があります。

ヘッドユニットのLine出力が数kΩ等、弱い場合

パワーアンプとの伝送距離が遠くなると、高インピーダンスのノイズ等が吸収しにくくなる場合があります。

 

一方EC-204等を装着すると

インピーダンスが100Ωと、十分低いので、伝送ターミネーションにもなり、外来ノイズを吸収も期待でき良好です。

また、アンプの入力インピーダンスが低い場合にも対応できます。

 

まとめ

これらEC-204/302のクロスオーバは、ヘッドユニットのライン出力より、出力インピーダンスが小さく、ケーブル伝送や、パワーアンプの低めの入力インピーダンスにも耐え、音質の劣化が小さく抑えられます。

 

カーオーディオのシステムが大きくなり、トランクにパワーアンプを装着されている方もいらっしゃると思います。そんな時、なるべく、ヘッドユニットの近くにおいて、トランクのパワーアンプに接続すると、より音質の改善が見込まれます。

 

カスタムナカミチアンプ

オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。

ヤフオク!

 ヤフオク! ナカミチメンテナンス 出品リスト

 

使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(三万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

OWON ハイコストパフォーマンスデジタルオシロスコープ 1Gs/s 100MHz帯域 薄型軽量 SDS1102

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Precision stereo preamplifier Accupahse C-280 Maintenanice

友人よりピュアアナログオーディオメーカで名高いAccuphaseのプリアンプC-280の修理ご相談がありました。
どうも素子からの液漏れにより、基板にダメージがるとのこと。
メーカの修理依頼を断れれてしまい、がっかりされているご様子。
恐る恐る中を開けて原因を調査始めました。

さて、液漏れ修理は何度も対応しておりますが、そのハイエンド機種の性能を復活させることができるでしょうか。

はじめに

このプリアンプは、18kgの重量を誇り、完全左右セパレートアンプ構造。

簡単にスペックをまとめてみました。

特筆すべきは、Outputのレベルが10V。カーオーディオのハイレベルでも4Vて移動ですが、10Vとは驚きです。

外観

木製キャビネットに包まれた重厚なボディ

ボリュームつまみは、無垢のアルミ材の削り出しが使われています。

 

上からは、電源や、各アンプのユニットでしょうか。ブロックが見えます。

 

背面は、バランス出力のコネクタが見えます

電源ケーブルの引き出しも、防水ブッシュでしょうか、強靭な構造です。

悲しいことに修理不可能のラベルが貼られてしまっています。なんとか剥がしたいです。

キャビネットから取り出すと、

大きな電源回路、ブロックコンデンサそれに、各部のアンプユニットが現れます。

故障状態

故障しているとのことですが、確認してみると。

状態でした。

とにかく、液漏れの箇所を見てみましょう。

 

メンテナンス

早速、分解を始めました。

フロントの部分のカバーを外すと、

確かに液漏れらしい箇所が見えます。

フラットケーブルにも、腐食らしい痕跡があります。

マザー基板状態

マザーボードからフラットケーブルを外し、洗浄、研磨を施すと

配線が溶けて3箇所ほど、切れていました。

また、基板の上下をつなぐスルホールも溶けて、繋がっていないことがわかりました。

これは、ハトメ処理で接続して、修理しました。

基板修復

切れた配線は、細い錫メッキ線をパターンに沿って加工し、半田

その後レジストして、念のためカプトンテープで保護します。

液漏れ素子

ところで、液漏れは、隣の電解コンデンサに見えますが実は、機能切り替え基板の電池からもれていました。

当時のバックアップとして、ニッカド電池を基板に装着していますが、これから液漏れが発生しています。

 

基板から、電池を取り外します。

はずしてみると、基板の銅箔PAD(座)が溶けて無くなっています。

これも同じ様に、ハトメ修繕して、部品を交換します。

残念ながら、ニッカドのこのタイプの電池は入手が難しいのと、また同じ様に液漏れを起こす可能性があります。

今回、バックアップに適した、電気二重コンデンサに交換しました。

電気二重コンデンサなので定電流の充電が適していますが、オリジナルのニッカド受電で対応できるか、計算してみました。

概ね2時間でフル充電できますし、バックアップ時間の減少も実用上問題なさそうです。

1st 動作確認

さて、配線も直ったので、動作確認をしてみると、Phoneのインピーダンス切り替えはもんだいなくできたのですが、どうも、歪っぽい。。。

アッテネータのつまみに手を掛けると、音量が変わってしまいます。

それに-20dBより-30dBの方が音が大きい....

 

アッテネータSWメンテナンス

アッテネータのスイッチは、別基板になっており、簡単に取りはずしできました。

早速中を確認してみると。

接点が露出しているので、黒くなっているのがわかります。

接触基板を取り外して確認してみることに。

 

接触子が黒くなっているのがわかります。

優しく磨いて、

接点グリスを塗布しました。

ソース切り替えSW、DISCレベル切り替えSW

このプリアンプには、同じ様な切り替えスイッチが、ソースの切り替えと、DISC(Phone)のレベル切り替えに用いられています。

こちらも、確認したところ、酸化していましたので、取り外し

 

研磨、接点グリス塗布しました。

(接点グリスは、接点が空気にふれることを防ぎ、酸化を防ぎます。)

動作確認

さて、音は蘇ったでしょうか。

 

簡単に正弦波の微小レベルを確認してみました。

 

20mVレンジですが、いつも苦労している高調波ノイズ等は、全く見られません。

とても素晴らしい性能です。

ボリュームをフルにまわしてもノイズが聞こえてきません。

 

周波数特性(フラットアンプ)

最後に周波数特性を確認。

100kHzでも-0.5dBでしょうか、測定誤差範囲の素晴らしい特性が現れました。

周波数特性(Phone)

Phoneの特性も確認してみました。

1kHzを0dBとして

きっちりと10Hzで;20dB、20kHzで-20dBとなっていることが確認できました。

左右の差も全くありません。

まとめ

今回、メーカの修理不能のハイエンドプリアンプ C-280をメンテナンスしてみました。

これまでの経験をもとに、修理ができ、本来の性能が発揮できていることも確認できました。

このプリアンプのノイズレベルの低さ、小ささには、びっくりです。

音もその大きさ、重量がもたらすのでしょうか、どこまでも静寂で、色付けのない大人の音。ホームオーディオでゆっくり音楽を奏でてくれます。

いつか、このプリアンプを我が家にも迎え入れることができることを夢見るばかりです。

 

もし、同じ様にC-280の故障で、メーカから修理を断れれてしまい、困られている方、ご相談ください。同じ状態ですと、修理可能の可能性があり、ご協力できるかもしれません。

せっかくのC-280を、復活させることにご助力できると幸いです。

 

カスタムナカミチアンプ

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使用した測定器

使用した機器

DAC(D10)

測定用にはD10というDACを用いています。
現在は、後継機のD10Sがあります。

TOPPING D10s DAC Mini USB DAC XMOS XU208 ES9038Q2M DSD256 PCM 384kHz Hi-Res オーディオデスクトップ オーディオデコーダー (ブラック)

正弦波もとてもきれいです。

 

オシロスコープ(SDS1102)

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

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カミチ パワーアンプ PA-301 カスタム・メンテナンス ピアニシモ仕様 23-09 #2

モノラルで160w絞り出すナカミチパワーアンプ PA-301。2台目のメンテナンスの機会に恵まれました。裏蓋を開けてみると、またもや、基板の一部が黒く焦げております。

今回は、損傷の規模は小さいのですが、他に損傷があるかもしれませんので、一つずつ調べながら修繕したいと思います。

はじめに

状態確認

基板を外し、電解コンデンサ等、寿命部品を取り外して状態を確認したところ

一部短絡による小さな欠損がありました。

基板を埋め、

ハトメと銅箔で修繕しました。

端子修繕

端子も欠損しておりましたので

樹脂を充てがい、樹脂充填接着、修繕完了です。

動作確認

まずは、電源基板単体で通電し、問題なく動作しました。

波形も前回と同等の状態です。

これで、ピアニシモカスタマイズに進めます。

カスタマイズ

さて、いつものカスタマイズを実施します。

今回も、電源強化、高調波を施し、ナカミチの魂を生かしてみました。

  • 電源強化
     超低ESRの電解コンを始め、高分子コンデンサも採用
  • 高調波対策
     高分子コンデンサ、チップコンデンサを用いて波形を観測
     ノイズの低減効果が確認できた値、素子を採用
  • トロイダルコアチョークコイル
     電力用の電源のコイルにトロイダルタイプを採用。
     漏れ磁束が小さく、オリジナルコイルよりESRが小さく効率よく
     エネルギーを蓄積します。
  • ゲイン調整
     このPOpAmpのゲインを-6dBすることで、ハイレベルの入力に対応。
     入力のゲインVRでロスするエネルギーロスを、VRの絞りを減らすことで改善
  • OpAmp電源強化
     OpAmpの電源を放熱のよいTrに交換し、安定化。
     平滑も高分子を用います。
  • OPA627AU
     OpAmpは、孤高のシングルチップOpAmp627を採用。
  • 高分子カップリング
     高分子のフィルムコンデンサを用いて低歪の音を追求。
     容量も大きくして、低域の特性を改善します。
  • 密閉 VR
     経年変化でも接触不良を起きにく、い密閉型のVRを装着。

きっちりピアニシモ・カスタマイズができているか、一つずつ確認してゆきます。

電源(一次側)

一次側の大きなスパイクを

抑え込みます。

電源(二次側電力)

電力部は、損失していたので、ほとんどカスタマイズ後の特性です。



ここに、高調波対策を施し、超高周波を抑制します。

電源二次側(電圧用)

ピークを抑え込みます



OpAmp電源

オペアンプの電源も、熱対策を行い、高分子と、パスコン追加で



対応しました。

出力確認

最後に、出力の状態を確認します。

微小信号

電源が損失していた部分を修復した状態でも、かなり良好でしたが

きっちり高調波対策を施した結果が、観測できました。

周波数特性

カップリングコンデンサをグレードアップしたので、10Hzまで、ストレートに。

サブパワーをしっかりドライブしてくれる特性に。

まとめ

いかがでしたでしょうか、PA-302やPA-304でもこれまで、基板がショートにより損失していることがあり、対応せず、部品取りのアンプにしていました。

しかしながら、PA-301のシリーズは、かなりの経験があり、電源回路は把握できていましたので、トライしてみたところ、無事動かすことができました。

また、基板の接合も、良い方法があったので、きっちり仕上げることができました。

基板もシンプルに仕上げ

焼けてしまった基板と思えない状態に仕上がったと思います。

 

絶縁紙

電源側の絶縁紙を新品に交換

これで、修理完了です。

 

****

このアンプ PA-301は、サブウーファ用のパワーアンプとしてぴったりです。

少し贅沢ですが、2台でステレオにしても素晴らし音を醸し出してくれると思います。

OPA627の歌声をぜひ、堪能していただければ、嬉しい限りです。

 

同じ様に、基板が焦げてしまったアンプを捨てられずに、困っている方、ぜひご相談ください。

当方まで、お気軽にメールでお願いします。

(迷惑メール防止の為、メールアドレスはプロフィールご参照ください。)

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カスタムナカミチアンプ

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使用した測定器

使用した機器

DAC(D10)

測定用にはD10というDACを用いています。
現在は、後継機のD10Sがあります。

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正弦波もとてもきれいです。

 

オシロスコープ(SDS1102)

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

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ナカミチ パワーアンプ PA-301 カスタム・メンテナンス ピアニシモ仕様 23-09 #1 (基板補修方法)

モノラルで160w絞り出すナカミチパワーアンプ PA-301のメンテナンスの機会に恵まれました。裏蓋を開けてみると、基板の一部が黒く焦げており、穴まで空いています。

一般の業者さんなら、修理をお断りする状態ですが、せっかくご依頼いただきましたので、頑張って補修してみたいと思います。

さて、うまくゆくでしょうか。

はじめに

PA-301はPA-302,4と同じサイズのボディをベースにサブパワーアンプ向けでしょうか、160Wを絞り出すパワーを誇ります。

入力は2つあり、内部で加算されています。ステレオ出力の場合でも対応できます。

出力は、スピーカ+/-が2つずつあり、これも、4Ωならば2本ドライブできます。

外観

一見みるとPA-302とかわりません。

内部状態

内部を開けてみると、電源回路部が焼けています。

かなり激しく、炎が出たのではないでしょうか。

金属のボディで、火は周りに広がらず、Fuseが切れて保護されました。

 

基板補修

さて、穴の空いてしまった基板を、どう直すか、悩みましたが、電源部なので、基板配線(パターン)が簡単ですので、燃えてしまったところを切り取り、片面銅箔基板を当てて、パッチワーク方法で修繕してみたいと思います。

基板状態確認

損傷部周辺の部品を取り外し、基板の状態が分かるようにします。

二次側の片側の電源用コンデンサからの液漏れで、マイグレーションが発生。

短絡状態になり、焼けてしまったと推測できます。

損傷部分切り取り

傷んだところを切り取ります。

ギリギリのところと考えて切り取りましたが、もう少し大きく、もっとシンプルな形がやりやすかったと、終わった後に。

基板型取り

穴の空いた部分を型取り、嵌め込むための銅箔基板を切り取ります。

車の板金の補修と同じ様に、マスキングテープに、鉛筆でこすって、かたを取りました。

少し大きめに切り出し、ヤスリで少しずつ合わせます。

基板結合

合わせた基板との間の隙間に、樹脂を流し込み固定します。

配線整形(ピール工法)

欠損してしまった配線を、写真を参考に描きます。

不要な部分を剥がすと、パターンの出来上がりです。

この後、切れてしまった部分に銅箔をあてがい、接続します。

仕上がり

仕上がりは、

オリジナルと同等になるように心がけました。

部品取り付け

部品面はデコボコが無いので、実装は、オリジナルと同じにできます。

スッキリと仕上がっています。

動作確認

まずは、電源基板単体で通電して、電圧が出るかどうか...

 

何回も、配線や、ショートを確認して、

 

とてもハラハラしましたが、無事動作していることが確認できました。

無事、信号も出力されます。

他のところが壊れていたらと、思うと、ぞっとします。

この先は、いつものピアニシモカスタマイズです。

カスタマイズ

さて、いつものカスタマイズを実施します。

今回も、電源強化、高調波を施し、ナカミチの魂を生かしてみました。

  • 電源強化
     超低ESRの電解コンを始め、高分子コンデンサも採用
  • 高調波対策
     高分子コンデンサ、チップコンデンサを用いて波形を観測
     ノイズの低減効果が確認できた値、素子を採用
  • トロイダルコアチョークコイル
     電力用の電源のコイルにトロイダルタイプを採用。
     漏れ磁束が小さく、オリジナルコイルよりESRが小さく効率よく
     エネルギーを蓄積します。
  • ゲイン調整
     このPOpAmpのゲインを-6dBすることで、ハイレベルの入力に対応。
     入力のゲインVRでロスするエネルギーロスを、VRの絞りを減らすことで改善
  • OpAmp電源強化
     OpAmpの電源を放熱のよいTrに交換し、安定化。
     平滑も高分子を用います。
  • OPA627AU
     OpAmpは、孤高のシングルチップOpAmp627を採用。
  • 高分子カップリング
     高分子のフィルムコンデンサを用いて低歪の音を追求。
     容量も大きくして、低域の特性を改善します。
  • 密閉 VR
     経年変化でも接触不良を起きにく、い密閉型のVRを装着。

きっちりピアニシモ・カスタマイズができているか、一つずつ確認してゆきます。

電源(一次側)

一次側の大きなスパイクを

抑え込みます。

電源(二次側電力)

電力部は、損失していたので、ほとんどカスタマイズ後の特性です。

ここに、高調波対策を施し、超高周波を抑制します。

電源二次側(電圧用)

ピークを抑え込みます

OpAmp電源

オペアンプの電源も、熱対策を行い、高分子と、パスコン追加で

対応しました。

出力確認

最後に、出力の状態を確認します。

微小信号

電源が損失していた部分を修復した状態でも、かなり良好でしたが

きっちり高調波対策を施した結果が、観測できました。

周波数特性

カップリングコンデンサをグレードアップしたので、10Hzまで、ストレートに。

サブパワーをしっかりドライブしてくれる特性に。

まとめ

いかがでしたでしょうか、PA-302やPA-304でもこれまで、基板がショートにより損失していることがあり、対応せず、部品取りのアンプにしていました。

しかしながら、PA-301のシリーズは、かなりの経験があり、電源回路は把握できていましたので、トライしてみたところ、無事動かすことができました。

また、基板の接合も、良い方法があったので、きっちり仕上げることができました。

基板もシンプルに仕上げ

焼けてしまった基板と思えない状態に仕上がったと思います。

絶縁紙

PA-301は、絶縁紙が大と小の2枚使われています。

小は、燃えてしまったため使えませんでしたが、大は、焦げている部分を切り取り”小”のサイズにすることで、絶縁紙 大のみ追加で対応しました。

二枚交換しようとしていましたが、大きい方は、端しか焦げていないことに気づき、流用を思いつきました。

 

****

このアンプ PA-301は、サブウーファ用のパワーアンプとしてぴったりです。

少し贅沢ですが、2台でステレオにしても素晴らし音を醸し出してくれると思います。

OPA627の歌声をぜひ、堪能していただければ、嬉しい限りです。

 

同じ様に、基板が焦げてしまったアンプを捨てられずに、困っている方、ぜひご相談ください。

当方まで、お気軽にメールでお願いします。

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使用した測定器

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DAC(D10)

測定用にはD10というDACを用いています。
現在は、後継機のD10Sがあります。

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廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

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FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

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カロッツェリア FH-9400DVS メンテナンス(分解手順あり)

CDを聞いていると、ノイズが生じ途中で止まってしまうAVユニット FH-9400DVSをメンテナンスしてみました。

机上で動作させても問題は、再現できませんでした。

早速中を調べてみましょう。

 



はじめに

2DIN サイズのヘッドユニットは、ナビゲーションに席巻されておりAVユニット、オーディオ用のヘッドユニットは、珍しいのではないでしょうか。

パイオニア ディスプレイオーディオ FH-9400DVS 7インチ 2DIN AppleCarPlay AndroidAuto™対応 CD DVD USB Bluetooth iPod iPhone AUX DSP カロッツェリア

このユニットは、Apple CarPlay対応で、携帯のナビゲーションを表示操作できる為、地図データのアップデートが必要ないという利点があります。

仕様

サイズは、2DINに入る規格

プリアウトがMAX 4.0Vなので、ぜひ、マルチアンプ(ネットワークモード)で構成したいヘッドユニットです。

 

外観

外観は、モニタの下にメカニカルスイッチが装着され、

  • VOL
  • Home/TI ホーム画面呼び出し
  • VR(Siri呼び出し)
  • チルト

等があります。

背面は、電源、スピーカコネクタの他

ラインアウト/入力や、USB等があります。

分解手順

さて、内部を確認したかったのですが、分解手順がWEBにあまりアップされていません。

分解をいつものように、上から外し、フロントを外すと思いきや、フロントが外れません。

どうやら、背面、サイドプレート、上部(ドライブユニット付き)、基板取り外し。

となり、最後まで、フロント部は、取り外さない構造みたいです。

背面取り外し

最初に、下のプレートを外します。

次に、FANユニットの下のネジは緩めるだけにとどめて、他のネジを外し

少し上面プレートを上に持ち上げながら、背面プレートを取り外します。

このとき、上面のネジ4つは、ドライブ固定なので外しません。

(外すとドライブが内部の落下して、基板等を痛めてしまう恐れがあります。

サイドプレート取り外し

次に、サイドプレートを外します。
(トッププレートはドライブの接続ケーブルがついているので、外せません)

ネジを外し、爪が引っかかっているところを二箇所外すと、後方へスライドすると外れます。

トッププレート(ドライブユニット)取り外し

両サイドのプレートとりはずしたならば、注意深くドライブのケーブル(FPC)を

引き抜き取り外します。

これであとは、基板の固定ネジを取り外せば、

基板が取り外せます。

基板状態

基板を取り外し確認したところ、ハンダ面(裏面)にメーカのリワークが施されていました。

電源系のリワークと考えられます。温度も熱くならないので、そのままとします。

温度状態

今回の症状は、おそらく温度によるものと思われましたので、古典的なのですが手で触れて熱いデバイスを探ってみます。

片側のプレートを残して組み立てると、

内部の状態を見ながら通電でき、探ることができました。

 

やはり中央のLSIが手で触っていられないほど熱くなります。

放熱対策(LSI

中央のLSIの発熱に放熱シートを付けてみます。

沖電線のクールスタッフという、銅を基材に、絶縁されたフィルムで、この様なLSIの放熱用に開発されたものです。

放熱対策(出力アンプIC)

もう一つ、カロッツェリアの出力アンプICの発熱が大きいことがわかっています。

放熱対策のFANの下についているICです。

 

本来ならば、熱伝導グリス等が塗布されているはずなのですが、この機体にはありませんでした。

 

ここに熱伝導シートを貼り付け、放熱効率をアップさせます。

出力確認

RCA出力を確認してみました。

-20dBで最大時392mV 計算上-dBで4V出力されることになります。

パワーアンプのゲインを少し絞り気味にして使うとノイズを抑えたシステムが作れます。

カスタマイズ(その2)

動作がおかしくなる条件は、ランダムとのことで、温度の依存性はないとのことす。

リワークされていましたので、その内容をしらべてみます。

リワーク内容

入力電源のコンデンサに接続されています。

素子を調べたところ、ハーフブリッジダイオードで、どうも逆電圧が印加されたときの保護回路のようです。

ただ、リワークの配線も細く、絶縁のフィルムもセロファン等の電気絶縁用ではないので、メーカのりワークかどうか、疑問が残ります。

近傍のパターンカットと思われた部分も、実は傷ついていただけで

きちんと補修しました。

高調波対策

このヘッドユニットは、電源を投入しながら基板単体の状態をみることが難しかったのですが、電源部を使用部品と配線から想定して対策しました。

一次電源

一次電源は、裏面に施されたリワークのダイオードを部品面に基板を追加して装着。

同時に高分子コンデンサも装着して

高調波対策を施しました。

二次側

二次側の電源は、2系統あり、

それぞれ、電解コンデンサを高分子のチップタイプに交換しました。

微小信号

微小信号の高調波は

 

きちんと低減されていることが、確認されました。

周波数特性

最後に周波数特性を測定、

Bluetoothのソース限界の、20kHzまでフラットです。

まとめ

通電後に音がでなくなる症状が再現できませんでしたが、放熱対策及び、設計変更のリワークを永く使える改造に、品質をアップ。高調波対策も施しました。

オーナの元での確認を、相談してみたいと思います。

 
使用した測定器

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波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

 

使用した機器

DAC(D10)

測定用にはD10というDACを用いています。
現在は、後継機のD10Sがあります。

TOPPING D10s DAC Mini USB DAC XMOS XU208 ES9038Q2M DSD256 PCM 384kHz Hi-Res オーディオデスクトップ オーディオデコーダー (ブラック)

正弦波もとてもきれいです。

 

オシロスコープ(SDS1102)

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

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ナカミチ PA-304 ピアニシモ アンプ ('23 #3) ピアニシモ仕様 整備録

PA-30xシリーズ システムのシステム一式をメンテナンスする機会に恵まれました。
今回も前回に続いてPA-304です。
サポート業者によるメンテナンス済みのアンプとのことです。

蓋を開けてみると、手直しがされていました。その背景等を調べ、きっちりいつものいピアニシモ仕様に仕上げてみたいと思います。



はじめに

仕様

PA-304は、クラスABの45Wx4chを引き出すアナログ・パワーアンプ

前回のブログに、仕様一覧表を記載していますので、ご参照ください。

ナカミチ PA-304 ピアニシモ アンプ ('23 8) ピアニシモ仕様 整備録

状態確認

早速、裏蓋をあけてみると。

ジャンパ線が見られます。

どうも過電流で基板の銅箔が溶けて無くなっているため、配線で補修したようです。

電源状態

 電源を通電すると、動作するのですが、メイン電源の電圧が3Vほど低いです。

また、電流も少ないようです。

 

念のため、基板の銅箔にプロウレタン線でつなぎ直して

通電しところ、同じ様に過電流が流れ、スイッチング制御用のトランジスタが壊れてしまいました。

トランジスタを交換したところ、電源の電流が標準値になりました。

パターンが溶けてしまったのは、このトランジスタが壊れかかっていたため、きちんとOFFしなかったことが、原因でした。

盛り上がった半田(芋半田)

また、半田を盛り付けしたようで、もりあがった状態の半田(製造現場では、芋半田と呼んで、禁忌でした)が見られます。

隣通しを半田で繋げる処理をしていますが、配線パターンでつながっているか、半田ショートしているかがわかりません。

 

一度半田を吸い取り、もう一度半田します。

フィレット状態にすることで、部品のリードが浮き出て、きちんと部品が刺さっていることがわかり、接触不良の不具合を防ぐことができます。

とても重要な、基本的な半田の技術です。

カスタム・メンテナンス

今回のアンプのカスタム仕様は

基本メンテナンス
  • 電源
     耐久性アップ、安定性アップ、低ノイズ化を施します。
  • 電源チョークコイル
     電源のチョークコイルは、トロイダルコアを採用。
     リップル低減と効率アップをもたらします。
  • 高調波対策
     チップコンデンサや高分子コンデンサを用いて、高調波ノイズを抑制
  • OpAmp電源
     使用する素子は、高熱容量のもに交換、温度上昇を防ぐとともに、
     電圧の安定性を図ります。 
  • GND係数変更
     入力のRCAのGNDと内部GNDの接続係数を見直します。
     これにより、出力に見られる高調波をさらに低減できます。
  • アンプ基板電源強化
     アンプ基板の電源強化の為、電解コンデンサを追加。
  • 初段ゲイン補正
     近日のヘッドユニットの高出力に合わせ、初段のゲインを-6dB低減。
     出力が2VクラスのHeadUnitにもマッチ。

基本を抑えたメンテナンスを中心に実施します

オプション

最新の素子を用いることで、さらにナカミチサウンドに磨きをかけます。

  • OpAmp(muses8820)
    スペックより音を聞かせる、Tr入力のオペアンプを採用
  • 高分子フィルムカップリング
    DCカップリングは、通例有極電解コンデンサを用い、高域をフィルムで補正していますが、高分子フィルム単一で、ワイドレンジかつ低歪を実現。
    また、振動によるノイズ(圧電ノイズ)の心配もなくなります。
  • 密閉VR
     接触不良を起こしやすい、ゲインボリュームは密閉型へ。

メンテナンス検証

カスタム・メンテナンスは、機器ごとに必ず電源、出力波形を観測し、各部の動作と、仕様どおりの性能がでているか、きっちり確認します。

メーカのメンテナンスでは、工数や、技術者の関係で対応できない内容をきっちりと行います。

電源(一次側)

標準の一次側は、スパイク、変動が気になりますが

きっちり抑え込みました。

二次側(電力用)

少し電解コンデンサの容量が抜けていたのでしょうか、標準より変動が大きめでしたが、

トロイダルコアのコイル、超低ESRの電解コンデンサ、セラコンで抑え込みます。

二次側(電圧用)

スパイクがきになるところですが



しっかりと抑え込みます。

電源電圧

意外と見落としがちですが、電力用、電圧用、OpAmp用のそれぞれの電圧を確認します。

バランスが取れていない場合も結構見受けられます。

製品の確からしさは、ヒヤリングだけでは、難しく、エビデンスも残しにくいです。
当方では、各部の電圧値を測定、記録も実施しています。

出力確認

妥当性の確認として、出力観測と周波数特性を見てみます。

微小信号

標準のPA-304では、

正弦波の確認が厳しいですが



いつも通りのピアニシモ仕様の、きれいな波形が出てきました。

周波数特性

最後に周波数特性

いつものうっとりするような、周波数特性が観測できました。

 

まとめ

本2台目のPA-304なので、前回と仕様をしっかり揃えて、まとめ上げました。

 

全体のしあがりも、過度な実装はせず

耐久性の仕様になっています。

 

 

全体的にクリーニングを施し

とびきりのPA-304に仕上がりました。

 

カスタムナカミチアンプ

オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。

ヤフオク!

 ヤフオク! ナカミチメンテナンス 出品リスト

 

使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

 

使用した機器

DAC(D10)

測定用にはD10というDACを用いています。
現在は、後継機のD10Sがあります。

TOPPING D10s DAC Mini USB DAC XMOS XU208 ES9038Q2M DSD256 PCM 384kHz Hi-Res オーディオデスクトップ オーディオデコーダー (ブラック)

正弦波もとてもきれいです。

 

オシロスコープ(SDS1102)

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

OWON ハイコストパフォーマンスデジタルオシロスコープ 1Gs/s 100MHz帯域 薄型軽量 SDS1102【国内正規品】【メーカー直営3年保証】【日本語取扱説明書対応】

 

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ナカミチ DAC-111 カスタム・メンテナンス

貴重なナカミチ DAC-111が再び流れ着きました。

DACにも関わらずその大きさ、ナカミチのこだわりが感じられます。

その音は定評があり、いまでも多くのファンを魅了しています。そんなDACをカスタム・メンテナンスしてみます。

 はじめに

外観

外観は、アルミの引き物の重厚なボディにシャンパンゴールドの塗装、
中央には、エンブレムが光っています。

大きさは、PA-202と同等程度でしょうか。重量は、1kg程度で、DACとしては、とても重量級です。

これまでのDAC-111カスタムは下記よりご覧いただけます。

希少 ナカミチ DAC-111 ① 素性調査編 - pp audio blog

DAC-111 記事一覧 

内部状態

内部は、シンプルな一枚基板。

よく見るとデジタル系の電源とアナログ電源二系統装備されています。

状態確認(出力波形)

早速出力の状態を確認してみましょう。

拡大して波形確認してみると、可聴範囲外の高調波が見られます。

カスタム・メンテナンス

早速カスタム・メンテナンスをはじめたいと思います。

  • 電源強化
     電源のコンデンサを低ESRタイプに交換、リフレッシュします。
  • 高調波対策
     電源のコンデンサを一部高分子タイプに交換し、高調波を抑えます。
     また、電源部には、チップセラコンを用いて抑え込みます。
  • OpAmp muses8820
     OpAmpは、音に定評のあるmuses8820を装着。
     スペックよりも音を磨き上げます。
  • カップリングコンデンサ (シルミック)
     muses8820にピッタリの、優しい音に定評があるシルミックを採用。
  • GND接続パラメータ変更
     電源のGND(アース)、デジタル入力のGND、RCA出力のGNDを見直し、
     最適化します。

 

一次側対策

一次側は、少し変動がみられましたが

これまでの経験を基づいて抑え込みまました

二次側(アナログ用)

多少リップルが見られました電源は

変動をきちんと抑え込みます。

二次側(デジタル用)

デジタル用も同じ様に対策

きっちりおさえこみました。

OpAmp電源

OpAmpの電源は、わずかにノイズが確認できる状態でした。

パスコン及び高分子コンデンサで、きっちり抑え込みます。

微小信号確認

さて、出力への効果はどの程度あるでしょうか

電源高調波対策及びGNDパラメータ変更により、きちんと正弦波が確認出来るようになりました。

L/Rそれぞれ確認してみると

とても良好になっていることが分かります。

周波数特性

周波数特性を最後に確認してみます。

仕上がり

基板の仕上がりは、とてもシンプル

大きな部品を無理に取り付けず、末永く安定した性能を醸し出す状態にしあげました。


今まで測定した、DACは下記よりご覧になれます。

DAC カテゴリーの記事一覧 - pp audio blog

カスタムナカミチアンプ

 


オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。

ヤフオク!

 ヤフオク! ナカミチメンテナンス 出品リスト

 

使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

 

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