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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

ナカミチ PA-304 ピアニシモ アンプ ('23 8) ピアニシモ仕様 整備録

一台で45Wx4出力、カーアンプには、Front・Rearでつかっても、フルレンジ+サブウーファー構成でも使いやすいPA-304。

これまで、何台も手掛けてきた経験を踏襲しピアニシモ仕様のPA-304に仕上げてみたいと思います。



はじめに

仕様

PA-304は、クラスABの45Wx4chを引き出すアナログ・パワーアンプ
このPA-30xシリーズは、Class Aを彷彿させるピュアなサウンドが特徴です。

今日では、デジタルアンプが話題ですが、大人のサウンドを奏でる、このナカミチPAシリーズを一度は使って聞いてみていただきたいです。

 

カスタム・メンテナンス

今回のアンプのカスタム仕様は

基本メンテナンス
  • 電源
     耐久性アップ、安定性アップ、低ノイズ化を施します。
  • 電源チョークコイル
     電源のチョークコイルは、トロイダルコアを採用。
     リップル低減と効率アップをもたらします。
  • 高調波対策
     チップコンデンサや高分子コンデンサを用いて、高調波ノイズを抑制
  • OpAmp電源
     使用する素子は、高熱容量のもに交換、温度上昇を防ぐとともに、
     電圧の安定性を図ります。 
  • GND係数変更
     入力のRCAのGNDと内部GNDの接続係数を見直します。
     これにより、出力に見られる高調波をさらに低減できます。
  • アンプ基板電源強化
     アンプ基板の電源強化の為、電解コンデンサを追加。
  • 初段ゲイン補正
     近日のヘッドユニットの高出力に合わせ、初段のゲインを-6dB低減。
     出力が2VクラスのHeadUnitにもマッチ。

基本を抑えたメンテナンスを中心に実施します

オプション

最新の素子を用いることで、さらにナカミチサウンドに磨きをかけます。

  • OpAmp(OPA1652)
    低歪かつ、Trタイプでビンテージ機器にもピッタリのオペアンプを採用
  • 高分子フィルムカップリング
    DCカップリングは、通例有極電解コンデンサを用い、高域をフィルムで補正していますが、高分子フィルム単一で、ワイドレンジかつ低歪を実現。
    また、振動によるノイズ(圧電ノイズ)の心配もなくなります。
  • 密閉VR
     接触不良を起こしやすい、ゲインボリュームは密閉型へ。

メンテナンス検証

カスタム・メンテナンスは、各部の状態を観測し、妥当性をきっちり確認します。

電源(一次側)

標準の一次側は、スパイク、変動が気になりますが

きっちり抑え込みました。

二次側(電力用)

大型シールドタイプのチョークコイルが採用されているので、オリジナルでも良好でしたが、



超低ESRの電解コンでさらに抑え込みます。

二次側(電圧用)

スパイクがきになるところですが

電源電圧

意外と見落としがちですが、電力用、電圧用、OpAmp用のそれぞれの電圧を確認します。

バランスが取れていない場合も結構見受けられます。

製品の確からしさは、ヒヤリングだけでは、難しく、エビデンスも残しにくいです。
当方では、各部の電圧値を測定、記録も実施しています。

出力確認

妥当性の確認として、出力観測と周波数特性を見てみます。

微小信号

通常の状態では、

正弦波の確認が厳しいですが

かなり改善してることがわかります。

周波数特性

最後に周波数特性

いつものうっとりするような、周波数特性が観測できました。

 

まとめ

PA-304は、45Wx4chで、一般で使うには十二分な性能です。また、基本特性も申し分ない性能ですので、リファレンスとして使っていただけるアンプの一つとして安心して推奨できると考えております。

 

当方では、単なる部品交換でのメンテナンスではオリジナルの性能を発揮できているかわからないと考えております。ヒヤリングでも、確認する音楽や環境に限界があります。そんな部品を補完するために、きっちりした測定を施し、アンプの動作不具合等のの不安を払拭し、安心してオーディオ環境の構築に役立てて頂ければと考えております。

カスタムナカミチアンプ

オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。

ヤフオク!

 ヤフオク! ナカミチメンテナンス 出品リスト

 

使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

 

使用した機器

DAC(D10)

測定用にはD10というDACを用いています。
現在は、後継機のD10Sがあります。

TOPPING D10s DAC Mini USB DAC XMOS XU208 ES9038Q2M DSD256 PCM 384kHz Hi-Res オーディオデスクトップ オーディオデコーダー (ブラック)

正弦波もとてもきれいです。

 

オシロスコープ(SDS1102)

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

OWON ハイコストパフォーマンスデジタルオシロスコープ 1Gs/s 100MHz帯域 薄型軽量 SDS1102【国内正規品】【メーカー直営3年保証】【日本語取扱説明書対応】

 

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