何時ものように、電源の状態を確認し、メンテナンスを進めてゆきます。
最初に低ESRのコンデンサに交換後、高調波対策を進めてゆきます。
はじめに
まずは、現状を測定してみます。
その前に、PA-300は、分解してフレームと切り離すと、PA-300IIは、動かないどころか、発熱してしまいます。
フレームがGNDになっています。(FGではなく)
代わりにハーネスで接続してから、通電します。
測定箇所
測定箇所は、概略回路図上では
になります。
一次側(入力、及び、コンデンサ)
入力は、少しスパイクが大きいですね。一次側のコンデンサは、いつもと同じ程度。標準です。
二次側(電力用)
電力用の波形です。
100mV以下なので、標準です。
二次側(電圧用)
電圧用は、いつも、かなり尖っています。
うまく、おとなしくできると良いのですが。
配線
基板のパターンを補うために、配線が施されています。
安定しないので、銅線で同じように施します。
測定は、残していませんが、ハーネスと同等以上であるのを確認しながら施工しています。
コンデンサ交換後
低ESRの電解コンデンサと交換。
並列のコンデンサは、組合わせ(種類、容量)を施して、効果の効率を上げています。
一次側
左側が、トランスの入力波形。右側は、コンデンサの根本です。
コンデンサの効果で、だいぶ改善しているのが分かります。
二次側(電力)
電力用は、元の波形が、フタコブあり、気になります。
コンデンサの交換で、レベルが約半分になり、フタコブも無くなったようです。
少し高調波が気になります。
二次側(電圧)
電圧もかなり改善しています。
高調波対策
これからが、工夫のしどころです。
一次側
一次側のスパイクは、うまく抑えることができるでしょうか。
高調波が全く無くなっています。チップセラコンが効果を発揮しています。
少し波が残っていますが、レベルが小さいので、影響はまず無いと考えます。
コンデンサの根本も少し振幅が伸びていますが、高調波を抑えることができています。
トランスの入力の波形もだいぶおとなしくなりました。(下記左)
二次側(電力)
チップコンデンサで効果は出るでしょうか。
とても良くなっています。
二次側(電圧)
電圧は、少しコンデンサを入れ替え、適正値を探りました。
いつも、この部分は、苦労します。機体により差があるので、その機種によって対策を少し変える必要があります。
今回は、リードのついた、多少、ESRが大きめの方が良好でした。
つづく
電源が落ち着いたので、次は、ゲインとボリュームの交換。
その後、シグナルのノイズの確認、f特をポイントで調べます。
前回のこのアンプの物理状態の確認を下記よりご覧になれます。
ナカミチ PA-300II メンテナンス 物理的状態 - pp audio blog
標準機との比較も改めておこなってみました。
ナカミチ PA-300II 標準機との比較 - pp audio blog
今までのPA-300IIの驚異のf特等も下記リンクよりご覧になれます。
PA-300 カテゴリーの記事一覧 - pp audio blog
PA-300の魅力が、感じられるかもしれません。
カスタムナカミチアンプ
もし、ご自分では難しい方は、どうぞ、当方までご相談ください。
ご相談は、オークションにて承っております。
また、オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札、ご検討ください。