✦はじまりは ...
オーディオは、電源が大切と、語り継がれています。
現在、デジタルになっても、電源の重要性は変わらないと思います。
その考えに反論する、オーディオファンは、少ないことも事実でしょう。
私ことppハリーと オーディオの電源回路との出会いは、ナカミチのカーアンプがキッカケでした。
ある時、私の愛機のナカミチ PA-202(写真はPA-302S)が発振し、使えなくなりました。
多少、電源の評価、測定に携わった経験があるという、自信過剰で修理に挑戦、
コンデンサ交換で簡単に直ってしまった.
..。
これがすべての始まり、電源強化、電源チューンとしての。
オーディオ用 コンデンサ?
最初は、オーディオ用コンデンサと呼ばれるものに交換して満足していたのですが、この、オーディオ用コンデンサに???が沢山でてきました。
コンデンサの音の違いは、あるようなきがするのですが、どっちが良い?
というと、全く自身がありません。
せめて、能力の違いを測定することができないかと。最初に浮かんだのがリップル測定
デジタルオシロが、手頃な値段(3万円以内)で購入できるので助かります。
✦ PA302の電源構成
とりあえず、ナカミチのカーアンプ(PA-302) の一次電源波形を観測してみることに。こんな基板です。電源部と、アンプ基板が別れて、ケーブルで接続されています。
左の基板が電源基板で、右側がアンプ基板になっています。
左下の大きめのコンデンサ2つ並んでいる、ケーブルの 根もと が一次側の14Vです。
測定ポイントは、簡単なブロック図にすると
実際には、一次 コンデンサは、ケーブルで、接続されています。
スイッチングの回路網を短くするためだと、思っています。
✦測定開始!
早速、実際測定してみると。
カーアンプの入力電圧は、14V程度ですが、5Vもクリップしている。このスパイク
ノイズのエネルギーをもう少し落としたほうが良いと考えました。
(一次側のノイズを抑えすぎると、他への影響を考慮しての仕様でしょうか。)
✦ 改善後測定( 電源用 コンデンサに)
まずは、電源用 超低ESRコンデンサに交換、耐圧も実装範囲でアップ。
(オーディオ用電解コンのESRの半分程度のコンデンサです。)
3300uF/16V → 3300uF/25V
(スケールに違いがありますが、ご了承ください)
1/4までピークは抑えられましたが、高周波のエネルギーがまだ大きい。
✦パスコン追加で高周波対策?
電源の世界では、高周波、スパイクノイズは、パスコン(セラコン)を使うのが常識でしたので1uFを追加してみました。
(チップ型ものを、採用しています。リード型よりL成分が少なく能力が高いので。)
びっくりする波形になってしまいました。レベルは少し落ちていますが、発振状態。0.1uFでは、もっとひどい状態でした。
仕事で電源評価をしているときは、、パスコンの値まで変更する事態には遭遇しませんでしが、1uFや、0,1uFでは、逆効果になるとは、思ってもいませんでした。
✦10uFのパスコン???
少し、私の常識から外れていたのですが、パスコンとは言えない様な大きなチップ型のセラコン(10uFとか22uF)が流通していますので、使ってみることに。
共振周波数が外れるとよいのですが。
だいぶ落ち着いてきました。
最終的には、22uFを2つ並列にして
ここまで、改善できました。(まだ、0.7Vありますが、周波数がだいぶ遅くなったので一旦終了)
✦ オーディオ沼へ ようこそ
カーオーディオは、電源電圧が低いので、どうしてもスイッチング電源で昇圧する必要があります。どうやら、電源回路には、まだ改善の余地がありそうなことがわかり始めたキッカケでした。
では、リップルを対策した音は?というと、音がキレイになったという表現が適切でしょうか。
ナカミチのアンプは、ピュアなアナログアンプとして有名ですが、電源を改善するとさらに音がキレイになってきます。ノイズも少なくなったでしょうか。
精神的に、このスパイクノイズが少なくなった、安堵感から、そう聞こえるのでしょうか。
決して、ナカミチの温かいサウンドは失うことなく、キレイになります。
✦ ナカミチアンプの電源は、二次、三次と続く
運良く、このPAシリーズの回路図を入手することが出来ました。
回路図上、電源回路は、随所にあります。結果的には、改善ヶ所は、重要な部分だけでも、4ヶ所ほどありました。
少し、ゆっくりペースですが、アップしてみたいと思います。
また読んでいただけると、嬉しいです。
時折、改善したナカミチを出品しています。チェックいただけると嬉しいです。