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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

オーディオと電源回路 (PA-302 OpAmp電源 改善)

今回は、PA-302のアンプ基板側のOpAmpの電源です。

電力増幅用電源、電圧増幅用電源も重要ですが、OpAmpの電源は、おろそかに出来ません。パワーアンプの初段にOpAmpがあり、これで、Lineレベルを電圧増幅段の必要とされる電圧まで持ち上げます。また、この部分でアンプ全体のゲインを調整することもできます。 

 ♪ OpAmp 電源 ♪

さて、OpAmpの電源ですが、OpAmpは、概ね10mAと消費電力が小さく、出力電流も5mA程度と小さいので、シンプルな回路にて実現していました。

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PA-302 OpAmp電源略図

出力の平滑にコンデンサがついていますが、セラコンだったり、フィルムだったり

安定するには、もう少し容量を上げる必要がありそうです。

♪ OpAmp 標準測定 ♪

実際にOpAmpの電源(+VPP/-VPP)をACレンジで測定してみると。

 

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OpAmp電源 標準状態

 80mV程度発振しているようにみえます。アンプの出力が小さめの

1W程度の時、入力は、100mV強ですので、電源は、もう少し改善したいところです。(アンプのトータルゲインを25dB程度に調整した場合です。)

 ♪ OpAmp 改善 ♪

いつものように電解コンデンサ は47uF/25 FGをつけて、チップのパスコンも並列につけます。

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OpAmp電源 改善後

 ♪ OpAmp 電源まとめ ♪

OpAmpの電源は、簡単に改善できる部分ですので、ぜひ、おすすめです。

また、概略の回路図は、ツェナーダイオードのみで書いてありますが、実際は、Trも使っています。このTrが発熱が大きく、総合的に改善が必要になります。

 ★ OpAmp交換には、許容電流も変更

OpAmpを交換されている場合、回路の電流も考慮する必要があいます。

ご自分で交換される場合、制限抵抗を変える必要があいます。また、電流を大きくして、OpAmpの定常電流が小さい場合、ツェナーの電力損失が大きくなってしまうので、注意が必要です。ツェナーの許容損失は、500mW程度ですが、熱くなますので、半分以下が望ましいです。

OpAmpを交換したのだが、音が、悪くなった? 様に感じられる方、良い耳をお持ちです。ぜひ、電流も変えてください。とりあえず、制限抵抗の値を欲しい電流+5mAx2程度にして、試してみることをおすすめします。

 

 

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時折、今回の方法で、改善したナカミチを出品しています。チェックいただけると嬉しいです。

よりすぐりのナカミチアンプたち)