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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

ナカミチ PA-302 ピアニシモ・カスタム 整備録 '21-06 No1

少し改造が施されたPA-302が流れ着きました。
電力用コンデンサの交換もされているので、液漏れがなく、良好な状態です。

改造の効果を確かめつつ、ピアニシモ仕様にカスタマイズしてみたいと思います。

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 はじめに

念の為、PA-302の仕様をおさらいします。

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基板状態(ハンダ面)

裏蓋をあけてみると、

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至るところにコンデンサが追加されています。

  • 半田の追加盛り
    半田が追加されています。クラック防止にはなるのですが、フィレット(釣り鐘状)が確認できないので、半田状態を確認することができません。
    少し手間ですが、一旦吸い取って、はんだ付けが必要です。
    フィレットは、半田の最低限の品質限度ですので。
  • ダイオード追加
    ショットキーダイオードでしょうか。追加しているのですが、逆電圧印加保護用のダイオードなので、標準のダイオードだけで十分ですので、取り外します。
  • フィルムコンデンサ追加
    最適値か確認して、取り外すか判断します。
基板状態(部品面)

部品は、多少大きめの部品が装着されています。

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  • 電力用コンデンサ
    電力用のコンデンサが交換されています。これにより、液漏れの対策になり、とてもが助かります。
    電源の波形をみて、適切な素子か確認して、交換するかみてみます。
  • メタライズドフィルム
    2.2uと4.7uの大型フィルムがつけられていますが、電源部と、出力段の補正部なので、大きいため、振動に弱いため、戻したほうが良さそうです。
  • 大型抵抗
    容量の大きな抵抗がついています。電力を確認して、ディレーティングを考慮し、交換するか検討します。

色々工夫されていますので、効果を確認の上、交換するか決めてゆきます。

初期動作確認(動かない...)

基板の状態が良いので、通電してみましたが、残念ながら、電源が入りませんでした。

色々調べてゆくと、電源の制御回路の小型電解コンデンサに後付されていたセラコンがどうも吸湿して、抵抗値を持ってしまい、立ち上がらないことが分かりました。

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コンデンサを取り外したら、ちゃんと、動くようになり、ほっとしました。

出力状態確認

出力状態を確認しておきます。

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標準仕様のPA-302より少しよいでしょうか。

まずまずですね。

カスタマイズ

カスタマイズは、電源の状態を確認しながら、修繕してゆきます。

一次側ノイズ

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電解コンデンサが交換されているので期待して確認します。

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残念ながら標準より少し悪くなっています。

追加されている、1.8nFのフィルムコンデンサを外すと少しよくなり

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大きめのセラコンを追加すると、だいぶおとなしくなります。

最終的には、高分子コンデンサを追加して

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いつものレベルになりました。

二次側(電力用)

電力用を確認してみます。

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ほぼ同等です。追加の1.8nFは、あまり効果を発揮していなさそうです。

 

いつもの電解コンデンサ、インダクタの交換、そして大きめのチップセラコン追加を
施します

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いつものように、レベルの低減はわずかですが、鋭角な波形が優しくなっています。

二次側(電圧用)

スパイクのキツめの電圧用は

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良い感じに見えるのですが、縦軸が100mVスケールですので、やはり、いつもの状態方がよさそうです。

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P-Pが250mVが60mV程度になりました。

電力用電源(アンプ基板側)

アンプ側の電力用電源の状態は、標準で、リップルがわずかに観測できるれべるです。

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電源基板側の対策効果で、いつものように、測定限界近くになりました。

コンデンサはいつもの電解コンデンサ+オーディオ用に交換しています。
また、最終段に小さめの高分子フィルムを追加のおまじないを施しました。

OpAmp電源

これは、電源を強化し、パスコンを追加をほどこします。

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出力確認

最後に、カスタム確認の為、微小信号と、周波数特性を確認します。

 

微小信号

もともと良好でしたが

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さらに改善、測定限界近くになっています。

周波数特性

周波数特性は、高分子フィルムコンデンサにより低域が改善されています。

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まとめ

改造が施されたPA-302は、液漏れの被害がなく、カスタマイズが容易に進みました。

 

カスタム後実装

いつものように、スッキリと、標準実装仕様として耐えうる状態にしています。

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  • 電力電解コンデンサ
     結局すべて交換となりました。
  • 大型抵抗
     標準仕様の倍の容量の抵抗にフォーミングして交換。スッキリしました。
  • フィルタコイル
     電力用電源のフィルタのコイルは、トロイダルコアに変更。
     磁気漏れによるノイズ減少が見込めます。
  • OpAmp
    muses8820を今回採用してみました。
    柔らかな音がして、PA-302との相性が良いと思います。
    また、OpAmpのゲインは-6dB下げています。
    これでOpAmpへの入力信号が大きくでき、音のヤセとSN比の改善が見込めます。
  • VR交換
    大型のメタルシールドのボリュームに交換。
カスタム後基板面

基板の洗浄を施し、芋状になっていた半田を吸い取り、フィレット状態にしあげました。

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電源のコンデンサは、銅箔版で補強しています。

 

外観仕上げ

外観は、清掃とタッチアップを行い整えました。

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端子台も磨き上

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 新品の端子ネジをとりつけ、完成です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。PA-302は、大きめのアンプですが、大味ではなく、とても繊細な表現が得意なアンプです。もし状態のよいPA-302と出会うことができたなら、ぜひ、メンテナンスに挑戦してみてはいかがでしょうか。

  

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使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(三万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

OWON ハイコストパフォーマンスデジタルオシロスコープ 1Gs/s 100MHz帯域 薄型軽量 SDS1102

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