nナカミチの振動アイソレーションシステム 100シリーズの DAC 100DACが流れてきました。DAC-111、DAC-41とメンテナンスしてきましたが、今回の100-DACは、どんな素性を見せてくれるでしょうか。
はじめに
外観
100dacは、厚みがある重甲なボディにシンプルなIFを携えています。
振動アイソレーション
側面には、アイソレーション用ゴムダンパーを備えています。
振動を抑えるためでしょうか、重量も、DACとしては、ヘビー級です。
内部構造
内部構造は、2枚基板構成になっています。
下側が、電源とS\P DIFになり、上側は、DACになっています。
状態確認
0dB出力
まずは、0dBの1kHzの波形を観測します。
約1.5Vあり、4dB強 出力が大きめになっています。
ノイズマージンを稼いだり、伝送経路の劣化を防止したりできます。
微小信号
-60dBの微小信号を観測してみます。
少し波形が太いでしょうか。
ちなみにPC DAC(ノイズ対策品) D10との比較をしてみます。
少し、きになりますね。電源ノイズ対策で、どこまで対応できるでしょうか。
周波数特性
周波数特性の確認をおこないます。
20kHzまでフラットです。
転送が48k/24Bitですので、22kHzが限界になります。
電源状態
100DACは、振動だけでなく、電源もアイソレーションされています。
電源は、S/P DIFとDACで別れていることがわかりました。
一次側
そこそこ観測できますが、十分に小さい値です。
二次側
二次側は、どうでしょうか。
微細な、うねりがあり、スパイクも少し確認できますが、影響は、極小だと考えます。
IC電源リップル(S/P DIF)
ICの電源を確認しみます。ナカミチらしく、IC一つずつに、フィルタが挿入され、ノイズの伝搬を防いでいます。
大きく見えますが、数10mVレベルなので、とても優秀です。
IC電源リップル(DAC)
DACの電源も確認してみました。
優秀ですね。(1kHz -20dBを再生状態です)
つづく
電源には、大きなリップルノイズは、確認できませんでした。
最初に、電源を念の為対策して、出力波形を確認してみたいと思います。
さて出力のノイズは、どの程度まで、低減できるでしょうか。
一次電源対策
先行で、一次側対策をほどこしてみました。
電力が小さいので、かんたんな対策で、スッキリできました。
この効果が出力のノイズ低減効果があるとよいのですが。
カスタム編は、下記よりご覧になれます。
今回RCAコネクタの交換も、頑張ってみました。
ナカミチ 振動アイソレーション 100dac 整備録② カスタム・メンテナンス - pp audio blog
これまでのDAC
また、今まで測定した、DACは下記よりご覧になれます。
DAC カテゴリーの記事一覧 - pp audio blog
カスタムナカミチアンプ
オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。
使用した測定器
使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ。
廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。
FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。
波形貼り付けもPCにUSBで可能です。
奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。