PA-304のカスタム・メンテナンスの整備録です。
すでに50台以上、メンテナンスしていますPA-304。カスタム・メンテナンスも落ち着き、ナカミチファンに聞いていただきたい状態に仕上がります。
お気に入りの8820が存分に唄えるピアニシモ・パワーアンプにさっそく仕上げてみたいと思います。
はじめに
いつもの仕様の比較表を見てください。
0.005%の歪み率は、現代のデジタルアンプでは、すっかり姿を消してしまったスペックです。
カスタム仕様
今回は、お気に入りのmuses8820が存分に唄えるように、カスタマイズしました。
今、ナカミチがもう一度PA-304を作り上げたとしたらと、考えてパーツを厳選しました。
今日では、ノイズ対策として、標準として使われるチップタイプのセラコンや
高分子コンデンサを必要箇所に採用しました。
RCAとアンプのGND接続を、工夫することで、なにかと聞き疲れしてしまう高調波を抑制します。
オリジナル微小波形
少し拡大していますが、-60dBの出力波形を確認します。
どうしてもBchの方がノイズが大きい傾向があります。
これは、電源を安定させるため、BchのGNDと電源の間のコンデンサが起因していることがわかっています。
カスタム確認
カスタマイズが正しく行われたか、電源及び出力波形を確認します。
一次側電源
スパイクノイズがきになる一次側ですが
安定した、リップル低減ができ、見違えるようになりました。
二次電源(電力用)
二次側は、チョークコイルの交換も施しています。
変動を抑え、鋭角な波形も見られなくなりました。
二次側(電力用)
少し拡大し、スパイクが少しきになる電圧用ですが
きっちり抑えていることが確認できました。
オペアンプ電源
オペアンプ用電源は、少し発熱が大きいので、放熱効率の良い抵抗やトランジスタと交換。コンデンサも高分子にしています。
仕上にOpAmpの直下にパスコンを装着してできあがりです。
音声出力
微小出力で高調波がきになる出力状態でしたが
この状態にならないと、ピアニシモ仕様とは、呼べませんね。
周波数特性
最後に周波数特性を観測します
いつもの かまぼこの波形があらわれました。とても良い状態であることがわかります。
まとめ
ナカミチはとても考えら設計されています。最新の素子と、高調波対策を施すことで、さらに磨きをかけることができます。ナカミチの魂を継承しつつ、ナカミチらしい、優しい音(低歪、低ノイズ)を奏でます。muses8820との相性も抜群です。
基板面には、新品の絶縁シートを取り付けます。
外観はきっちり洗浄し、清潔感があるように。
また、端子は、磨き上げ仕上げました。
メンテナンスご依頼
PA-304は、時を重ねたアンプで、音が出なくて悔しい思いをされている方も多いと思います。
当方では、オーナ様の要望に合わせたメンテナンスを承ります。
シンプルな修理から、ピアニシモ・カスタマイズまでご要望に合わせてきっちりメンテナンスいたします。
お問い合わせは、当方のプロフィールに記載されているアドレスに、お願いします。
カスタムナカミチアンプ
オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。
使用した測定器
使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ。
廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。
FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。
波形貼り付けもPCにUSBで可能です。
奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。
使用した機器
DAC(D10)
測定用にはD10というDACを用いています。
現在は、後継機のD10Sがあります。
正弦波もとてもきれいです。
オシロスコープ(SDS1102)
使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ。
廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。
FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。
波形貼り付けもPCにUSBで可能です。
奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。