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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

幻のナカミチ 100PA 基本メンテナンス 2nd

100PAが 短期間のうちに3台目のメンテナンスになります。
今回は、車載時にノイズが気になるとのことでした。(前回の100PAでは、ノイズが聞こえないのに、この機体では、聞こえるとのことです。)

基本的なメンテナンスを中心にすすめてみたいと思います。

また、FUSEについて、ちょっとした情報もお届けします。

 

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 はじめに

まずは、現在の状態を確認から始めましょう。

内部状態

早速基板をとりだしてみます。

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とてもよい状態です。

 

部品取り外し

寿命となっている電解コンデンサを一つずつ外して確認してみると、きれいな状態が多かったのですが...

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電圧用の電源コンデンサを外してみると、液漏れがありました。

 

危なかったですね。もう少しこのまま使い続けていると、前回と同じ様に基板を痛める事になったところでした。

 

測定

基本の電源状態を確認してみます。

電源一次側

さすが100paです。とても良い状態です。

 

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右側は、一次側でもスイッチング部分ですので、pa-304では、1vをOverするのが通例です。(当方のカスタマイズPA-304では、同等レベル以下を実現しています)

二次側(電力用)

100PAの実力がよく分かります。

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きれいな三角のスイッチング波形が確認できます。

二次側(電圧用)

後段に定電圧回路があるので、通常は、対策がされないのですが

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多少大きめにみえますが、とても良好です。

アンプ基板(電力)

アンプ部では、どんな姿でしょうか。

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 ほとんどノイズが観測できません。

じつは、アンプ基板にコイルのフィルタが入っているので、強烈にノイズを抑制します。

アンプ基板(電圧)

電圧も同じ様に確認してみると

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よく見ると細かなノイズが見えますが、性能としては、素晴らしいです。

メンテナンス

メンテナンスは、シンプルな内容です。

 

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派手な部品は、見当たりません。これで、効果が有るのでしょうか?と疑いたくなりますね。

電源一次側

元々優秀でしたので、効果は観測できるでしょうか。 

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良くなっているのが分かります。右側のグリッジが少なくなって、レベルが下がっているのが分かります。これは、高分子とセラコンのシンプルながら協力な効果の現れです。

二次側(電力用)

100PAの実力がよく分かります。

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若干ですが、改善が確認できます。
元々のレベルが小さいので、割合とすれば、かなり大きいです。

二次側(電圧用)

スパイクが観測されたので、改善が期待できますが、

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レベルと、鋭角な波形が丸くなっているのが確認できます。

 

アンプ基板(電力)

アンプ部は、もともととても良好だったのですが

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さらに良くなりました。
元のノイズが小さくなった効果だと考えます。

 

アンプ基板(電圧)

電圧も同じ様に確認してみると

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元あった細かなノイズが、小さくなって、ほとんど観測できないほどに。

 

Fuse

意外と見落としがちなのが、FUSEのメンテナンス。

真鍮のブラシで、手入れすると、

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もともと、曇っていたのが、見違えります。
(写真では、わかりにくいので、実際に試されることをおすすめします。)

 

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FUSEは寿命部品

FUSEも寿命部品であることを、ご存知でしょうか。FUSEは、規格電流が流れると、そのジュール熱で、金属が溶断して、システムを守っているのは、ご承知かと。

でも常に流れていると、少しずつ、Fuseの溶断部分が蒸発(昇華)して、痩せてきます。それにより、規格より小さな値でFuseが切れてしまうことがあります。

アンプをフルパワーでガンガン使われる方の中には、時折Fuseが切れてしまう方も多いかと思いますが、実は、説明の症状の現れです。

ですが、Fuseは安全サイドの劣化なので、当方では、そのまま使っていただいて良いと考えています。

音への影響は、抵抗値が大きくなるので、否定できませんので、気になる方は、早めの交換が良いかと思います。

 

まとめ

今回は、元の状態が良かったので、メンテナンスがスムーズにすすめることができました。

エージングを行い、各特性を確認して、オーナー様の元で、また活躍していただきます。生まれ変わったサウンドとともに。

 

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