クラリオンのヘッドユニットの特性を前回探ってみました。
今回は、メンテナンスです。
電源強化、高調波対策のメンテナンス施し、カップリングコンデンサの交換等を施して、その効果はどうなるか、確認してみたいと思います。
カスタム
電源のメンテナンスは、いつものように、電源コンデンサの交換が中心になります。
一次側
一次側は、チョークコイル後に、1800uFの電解コンと、メタライズドの0.1uFのシンプルな構成です。
電解コンデンサを1800uFのサン電子のものに交換、tanδが半分ほどになります。
同時にチップセラコンを追加しています。
だいぶおとなしくなりますが、周期的なドロップは、取り切れていません。
容量の追加と、高調波の低減の為、高分子コンデンサを追加してみました。
だいぶ良くなりました。細かなリップルを取るため、セラコンの追加等を施してみましたが、物理的制約範囲では、大きな改善は見られず、電源は、限界と判断しました。
LSI電源
LSIの電源も高分子とチップセラコンを施します。
もともとリップルが3mV程度なので、大きな効果は、得られませんでしたが、FFTで比較的低い帯域で効果が確認できます。
他の変更
その他、カップリングと思われるコンデンサや、電源コンデンサを交換してみました。
何が変わったか、分かりました でしょうか。
その他にも、波形を見ながら、少し追加 カスタムしています。
出力確認
電源のノイズの改善は、確認できましたが、肝心の出力波形への、効果は本当にあるのでしょうか。
周波数特性
カップリングコンデンサは、アップグレードと控えめです、周波数特性への効果は、あまり期待できませんが、
22kHzで若干改善がありました。
そのほか、0.1uF等のフィルムコンデンサの追加を行いましたが、顕著な効果が見られず、ひとまず、オーソドックスな、カスタムに留めておくことに。
微小信号
ノイズに埋もれがちな、小さな信号の状態は、どうでしょうか。
びっくりするくらい、効果 テキメンです。
電源のリップルノイズを抑えた効果ですね。重ね合わせるとよくわかります。
FFTでは、20dBは優に改善しています。
一気に、高機種のレベルと肩を並べることができるようになりました。
まとめ
今回は、デジタル化になりはじめの、スタンダードなヘッドユニットをカスタムしてみました。販売されてから、時間が経っているため、コンデンサの交換、アップグレードの効果と、高調波対策を行うことにより、SN比率が20dB改善することができました。
現代版のヘッドユニットではなく、少し、歴史のある方を好まれる方も多いと思います。
少しのカスタマイズで、その製品のコンセプトを失わずに、音質アンプ向上のヒントになれば、幸いです。
カスタムナカミチアンプ
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