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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

ナカミチ PA-202 ピアニシモ カスタム ('21-12) アップグレード

三年前に当方が基本整備したアンプをアップグレードする機会に恵まれました。

この数年で、かなりカスタマイズ方法も充実し、ピアニシモを謡えるようになり、三年前のPA-202を現在のレベルへ、アップグレードしてみたいと思います。

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はじめに

このPA-202は、とても状態がよかったので、基本的なメンテナンスできちんと動作するようになり、嫁いでゆきました。

3年前の写真です。

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外見も当時状態が良かったです。

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状態確認

基本メンテナンス仕様の状態を電源や出力波形を見てみます。3年間使われていましたが、さて、どうでしょうか。

一次側

一般的にはスパイクがみられますが

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入力側は、きちんと抑えられています。一次側も0.5Vですので、標準の半分程度でしょうか。

まだまだ大丈夫そうです。

二次側(電力用)

電力用も

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しっかり約20mVと状態が良いです。

 

二次側(電圧用)

標準状態では、スパイクが見られる電圧用ですが

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幾分みられます。

OpAmp電源

標準メンテナンスは、標準に近い状態ですが

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少しスパイクが見られますが、大きな変動はありません。

状態としては、良いですね。

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グレードアップ

標準メンテナンスから、ピアニシモカスタム仕様へグレードアップしてみます。

 

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高調波対策、各電源の強化、耐熱アップや、音声信号部のグレードアップを施します。

一次側

いつものように、高分子とチップセラコンで対策しました。

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入力側は、手を加えていませんが、効果が見られます。また一次側は、500mVが150mV程度におさえられ、リンギングも小さくなっています。

二次側(電力用)

もともとリップルが小さめですが

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いつものように、鋭角な波形をなだらかにしています。

二次側(電圧用)

スパイクがきになりましが

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しっかり抑えることができています。標準では、レベルが大きいときと小さい時の交互でしたが、一定のレベルになりました。

実は、一次のスイッチングのベース制限抵抗を交換しています。
経年変化で誤差が大きくなったとおもわれます。

OpAmp電源

OpAmpの電源は、musesに対応するため、16V程度にしています。(標準の19Vは、musesの定格、最大18Vを超えてしまいます。)

また、ブリーダ抵抗、ツェナーダイオード、そしてトランジスタを大型タイプに交換し、耐熱アップを図っています。

その上で、OpAmpのパスコンを追加して

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スッキリです。

出力確認

電源の整備が終わり、カップリングやVRの交換等細かな作業を施し、最終確認です。

微小出力

高調波が少し気になる出力状態でしたが

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きっちり抑えられたことが、確認できました。

これならば、高能率のホーンツイータでも、ノイズが気になることは無いですね。

周波数特性

最後に周波数特性をみてみます。

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いつものようにかまぼこのきれいな特性ですね。

まとめ

一度メンテナンスされているアンプは、基板へのダメージが無いため、とてもメンテナンスしやすい為、ピアニシモカスタムに集中できます。

もう一度、清掃を行い、端子ネジを交換して、完成です。

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この状態のPA-202を聞いてしまうと、満足してしまいます。

パワーは決して大きくはありませんが、逆に美味しい出力レベルで低歪で歌ってくれます。

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もし、お手元に状態の良いアンプをお持ちでしたなら、ぜひ、グレードアップしてみませんか。

当方の手掛けたアンプは、グレードアップ費用のみでリーズナブルにピアニシモ仕様にできます。

また、他の型のチューンドアンプでも、承ることができますので、ご相談ください。

 

ご相談は、当方のプロファイルのメールアドレスへご連絡お願いします。

 

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使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

 

OWON ハイコストパフォーマンスデジタルオシロスコープ 1Gs/s 100MHz帯域 薄型軽量 SDS1102

 

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