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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

PA-202 カスタム 改善性能確認編 (100kHz -2dB)

前回に続いて、基本性能及び、ノイズ確認を実施してみます。

電源の高調波ノイズ対策が、出力のノイズ低減に効果があるのでしょうか。

また、DCカプリングのコンデンサを同じMuseですが、低インピーダンスタイプに変更してみます。

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標準状態

まず、標準のPA-202の特性を測定してみます。

周波数特性

DACのM100を使って、100kHzまでの確認ができます。さて、PA-202は、どこまで対応しているのでしょうか。


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なんと100kHzまで、対応していることがわかりました。30年前のアンプとは思えない、基本性能のしっかりしたアンプであることが、改めて、わかりました。

実際の波形も

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この通り、綺麗な正弦波です。

残留ノイズ

出力を少し拡大気味ですが観測してみました。

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多少残留ノイズがありますが、高周波帯域ですので、SN比の帯域外になり、聞こえないノイズです。それでも、少し気になります。

 

 

矩形波

矩形波は、アンプの性能がよく分かる波形ですので、観測してみました。

 

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Highレベルのところの中央に段差があるのがわかります。これは、低域のゲインが少し弱いことが要因です。(高調波ノイズではなさそうです。)

立ち上がりも申し分なく早く、さすが100kHzまで対応していることはあります。

 

カスタム後

カスタムは、高調波ノイズ対策及びカプリングのコンデンサ交換です。

同じMuseですが、有極性ではなく無極性(BP)タイプで50Vのものをつかってみました。低周波数と高周波数のインピーダンスが違います。

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高域の改善と低域が伸びるとよいのですが。

周波数特性(カスタム後)

周波数特性は、どうでしょうか、高域と低域の改善があるとよいのですが。

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微妙に効果があるようですが、ほとんどわからなりレベルです。

やはり、究極は、PMLCAPですが、その比較はまた近々お届けします。

f特(PMLCAP時)*201912/14

PMLCAPを装着した時の周波数特性を測定しました。

 

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100kHzの改善がみられます。カプリングにフィルムを選ばれる理由がここにあります。PLMCAPは、フィルムコンデンサにしては、とても小さく、装着がしやすいです。100kHzで約1.5dBの改善が見られます。

残留ノイズ

波形がわかりやすいように大きくしています。

 

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電源の高調波対策を施すと、残留ノイズは、約半分になっています。約50kHz付近の周波数ですので、一般のSN比の範囲からは、外れてしまった帯域ですが、この波形をみてしまったら、もとには戻れません。

矩形波

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矩形波では、Highの落ち込みが後半になっているので、低域の改善はわずかにされているようです。

 

まとめ

電源のカスタム及び、DCカプリングは、方向性が固まってきたとこでの、検証になっています。
PA-202は、周波数も100kHzまで対応できているアンプであることも確認することができました。また、ハイレゾ帯域でのノイズ低減も確認できていますので、申し分ないハイレゾ対応アンプにカスタムできたと言えると思います。

一方、DCカプリングは、ほんの僅かな差ですが、矩形波で差が確認できたのではないかと思います。

最終的にはPMLCAPで、高域補正のコンデンサを外した場合の特性を、近々お届けしたいと思います。(*20191214 追記)

標準状態のアンプを基準として比較すると、単なる部品交換とは、一つずつ確認してまとめ上げたアンプでは、音が全く違って聞こえます。

電源のリップル波形や、残留ノイズ、周波数特性を確認して、自分の耳が間違っていないことが、改めて確認でき、安心することが、できました。

  

 

 

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