SoundStreamのPicassoが流れ着きました。Class Aのアンプで、出力は抑えてあります。
当初の定価は、20万強とのことです。
used品で、状態は不明とのことです。確認していると、修繕が結構大変なことに...
それでもしっかり、メンテナンスしてみたいと思います。
はじめに
Class Aのアンプなので、出力は控えめな、25Wx4ch。ブリッジで50W x2chに使えます。MidやTWに使ってみたいですね。
外観
メンテナンスを始めた状態ですが
アルミの磨き上げたヒートシンクがその性能を物語ります。
基板実装状態
中をみてみると
少し手を加えてあることがわかります。
電源改痕跡
電源は、ふたまわり大きなオーディオ用コンデンサが装着されています。
Ultra-LOW ESR Capacitor Bankがコンセプトですので、ちょっと残念な改造です。
小型の超低ESRコンデンサに載せ替えましょう。
RCA改痕跡
RCAの入力が、改造されており、GNDがオープン状態でした。
RCAのGND固定用の足も切れており、修繕が難しそうです。
パターンカットも至る所にされており
苦労されていますが、残念ながら、意図が解読できませんでしたので、オリジナル状態に戻すことにしました。
RCAコネクタ
RCAのコネクタをはずしてみると
足が切り取られていました。どうやら本体にうまく装着できずに、悩んだ結果みたいです。
オリジナルの様に
しっかりとGNDに固定しました。
修繕
色々調査した結果、プリアンプの基板にふれると出力が不安定になることがわかってきました。
よく見ると、プリアンプ基板にハンダ打ち直しの跡がありました。
どうやら、以前から苦労されていたと思われます。
試しに一箇所、それも片側だけハンダを取ると、抵抗がとれてしまいました。
同じ様に怪しいところが数か所あったので、はずしてみると
抵抗の片側の端子が、剥離してしまっています。
どうやら、おおきな力が加わって、チップ抵抗の端子が剥離してしまい、その接触不良で動作が安定しなかった様です。
抵抗をいくつか交換して、なんとか修繕できました。
動作確認
RCAのGNDを暫定的に接続して波形をなんとか、確認することができました。
まずまずの状態です。
基本メンテナンス
いつもは、オリジナル状態で測定するのですが、どうしても、アンプが安定しないため、基本メンテナンスを先に行ってから電源の状態を確認しました。
電源状態(一次側)
一次側には、チョークコイルが入っていませんが
8個のコンデンサで程よく抑えられているのがわかります。
二次側
二次側には、チョークコイルが入っていますので、
状態はとても良いです。また、すでにコンデンサは低ESR品に交換し、容量もアップしています。
つづく
今回は、いくつか改造されており、オリジナルに戻す修繕をおこないました。
これより、高調波対策や、少し大きめのコンデンサがついていましたので、一回り小型で、しかも高評価のものと交換を行い、最終動作を行います。
Class Aアンプの能力を、Class Aの音を堪能できるでしょうか。
SoundStream Picasso カスタムメンテナンス(ピアニシモカスタム編)
メンテナンスご依頼
PA-304は、時を重ねたアンプで、音が出なくて悔しい思いをされている方も多いと思います。
当方では、オーナ様の要望に合わせたメンテナンスを承ります。
シンプルな修理から、ピアニシモ・カスタマイズまでご要望に合わせてきっちりメンテナンスいたします。
お問い合わせは、当方のプロフィールに記載されているアドレスに、お願いします。
カスタムナカミチアンプ
オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。
使用した測定器
使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ。
廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。
FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。
波形貼り付けもPCにUSBで可能です。
奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。
使用した機器
DAC(D10)
測定用にはD10というDACを用いています。
現在は、後継機のD10Sがあります。
正弦波もとてもきれいです。
オシロスコープ(SDS1102)
使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ。
廉価版(3万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。
FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。
波形貼り付けもPCにUSBで可能です。
奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。