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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

SoundStream STP-480k メンテナンス(プリアンプユニット 仕上げ)

SoundStream STP-480kの状態が確認できましたので、カスタム・メンテナンスしてみたいと思います。
OpAmpや、カップリングがバラバラなところがありましたので、統一して整えたいと思います。

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おさらい

このSTP-480は、少し改造と修理がおこなわれていました。

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  • AUX2 OpAmp
     4560に交換済されています
  • カップリング
     一箇所だけ違う電解コンデンサが使われています。
     
  • 出力OpAmp
     一つだけTL072に交換されていました。
RCAコネクタ交換

 RCAのコネクタは、プレスタイプから、削り出しタイプのものに交換します。

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樹脂のプレートにRCAコネクタを取り付け後、パネルに取り付けます。

接続は、中継基板を介さず直接プリアンプへ接続します。

ノイズ低減を考慮し、配線をツイストします。

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オリジナルと遜色ない仕上がりに。

 

このコネクタは、GND部分が削り出しでしょうか。肉厚が厚く、固定もネジでの締付けが可能です。

標準RCAのコネクタの信号ラインは、点接触ですが、このコネクタは、筒状でRCAの端子をしっかり包み込む優れものです。

電源カスタム・メンテナンス

 電源は、何時ものように、電源用電解コンデンサとチップセラコンで変動とリップルを抑えます。

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カップリングコンデンサ

一箇所だけ違う種類のコンデンサが装着されていましたが、取り外してみると

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基板のスルホールが損傷していました。

ハトメ等でしっかり修繕してから、高分子フィルムコンデンサを取り付けます。

 

カスタマイズ内容
  • 電源カスタム・メンテナンス
     電源コンデンサを電源用の低ESR品に交換。
     またセラコン等で高調波対策を施します。
  • OpAmpをオリジナルへ
     プリアンプ出力のOpAmpをオリジナル(4570)に交換
  • カップリング
     プリアンプ出力は、高分子フィルムに
     また、トーン部は、BPタイプのmuseの電解に交換
  • パスコン追加
     OpAmpへパスコンを追加します。
     (AUX2の入力は、パターン補修されているので、未実施)

出力状態確認

出力信号(-20dB)

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カスタム後は、きちんと4出力確認できました。

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出力波形(-40dB)

オリジナルでもとても良好な状態です。

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カスタム後も念のため確認します。

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カスタム後も良好な状態です。

周波数特性

最後に周波数特性で、妥当性を確認します。

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とてもワイドでフラットな特性で、4chのバランスも問題ないです。

超広域が少し持ち上がっていますが、これはOpAmpの回路に工夫がされているためです。

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AUX2もTuner入力も問題ないワイドフラットな特性です。

まとめ

RCAのコネクタの交換や、OpAmpの交換に時間がかかってしまいましたが、なんとかしあがりました。

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外見もRCAの交換で

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ひきしまりました。

コネクタの挿抜の感触がとても良く、それだけでも、苦労の甲斐があります。

トーン・コントロール

本プリアンプのトーンコントロールは、とても状態がよく、スムーズに操作できました。

TP-1200(STP-480)のトーンコントロールは、ラジコンのサーボモータに近い作りで可変抵抗を物理的に調整しており、時折、ボリュームの接触不良で発振動作をしてしまい不具合がある機体がありますので注意が必要です。

これで末永く使って頂ける状態になり、オーナの方を楽しませてくれることと。

 

 

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