なぜ、今、あえてRCAケーブルをELECOMさんが販売しているのか?
少し噂になっているので、早速測定してみました。
音は、他の評価の方に任せて、スリーサイズ(LCR)をいつもの簡易測定器で測定してみました。
DH-WRN30
実物
実際の中身ですが
細い、小さい。
カモンのケーブルと比較すると
小ささ、細さが目立ちます。
測定
さて、スリーサイズの測定をしてみましょう。
測定方法
測定方法は、LCR Testerを用いて、下記のように測定。周波数は、1kHzで行いました。
このTesterで、L(インダクタンス)、R(抵抗)、C(静電容量)を測定します。
(Rは1kHzなのでインダクタンスと捉えるのが正確です。)
カモン(廉価版標準代表)
以前の場合の測定を引用。
オーディオケーブル代表(Fuji Hi-Grade 1232H)
オーディオケーブルと記載のあったケーブルFujiのHi-Gradeももう一度登場
プロ用高耐久性代表(カナレ L-4E6S)
そして、プロ用マイクケーブルで長い歴史を持つ、一つのスタンダードケーブルとして測定
真打ち(エレコム DH0WRN30)
そして、今回のエレコムのケーブル
なんか、おかしい。
シールドの芯線の抵抗値が、他のRCAケーブルより低いのでは...シールドは、逆に高く設定している???
ELECOM DH-WRN30特徴
測定結果をよく見直してみると
特徴
- シグナルの抵抗値が低い
- シールドの抵抗値がシグナルと同等(他社より高い)
- 静電容量は、若干大きい
あの細さなのに、シグナルの抵抗値が低くなっている。
逆にシールドの抵抗値は大きくなっている。
すなわち、
シールドの半径を小さくして、シールドの銅線量を減らし、芯線へ
それでいて、静電容量は、そんなに大きくない。
結構理にかなっている作り方。
私が良いと考えている、シールドとシグナルが同一特性に近い。
測定結果一覧
参考までに一覧表ももう一度
(/m)
モガミや、カナレを除けば、芯線の抵抗値がトップクラス小さい。
その辺りのLine Cableより静電容量以外は、良い結果である。
周波数特性
DACから正弦波を出力し、そのレベルの変化をオシロで確認し周波数特性としてみました。
別のブログで、DACのラインレベルの周波数特性の確認もありますので、御覧ください。
ラインレベル信号検証 基本編:DAC-X6J確認 - pp audio blog
カモンのケーブルと比較しています。
ケーブルの線長が、1m vs 3mなので、1mに換算して比較すると
廉価版のカモンとほとんど変わらない結果に。
細いケーブルで、一般のケーブルと変わらない。のは、頑張っているということでしょうか。
+/- 1dBに入っているのでフラット...と仕様ではなりますが...
まとめ
今回、ELECOMのケーブルを測定するに当たり、期待は、全くしていなかったが、嬉しい裏切りがありました。手持ちの廉価版RCAケーブルよりよい結果が出るとは思っても見ませんでした。
エレコム オーディオケーブル ピンプラグ(L-R)-ピンプラグ(L-R) 極細/金メッキ ブラック 1m DH-WRN10
- 出版社/メーカー: エレコム
- 発売日: 2016/05/12
- メディア: エレクトロニクス
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6mmの太い4芯ケーブルまで抵抗値(インピーダンス)には届きませんでしたが、立派です。
ときには、噂に流されて、買ってみるのもありですね。
カナレのケーブルは、ヤフオクで出品している場合があります。
ご興味のある方は、閲覧、お願いします。