前回に続いて、PA-200の電源カスタマイズを行いました。
小型の為、リップルのパワー等も小さく、比較的小型のコンデンサで改善ができました。
概略電源ブロック図
このPA-200の特色として、電力用にフィルタが入っておりません。
その謎は、前回測定でもおわかりのように、比較的リップルが小さいからです。
一方電圧用にはフィルタを介した後、ツェナーで電圧を規定まで落として供給しています。
一次側改善
少し一次側のコンデンサは大きめにしてみました。比較的小型で、超低ESRが手に入ったのでつけてみました。
リップルは、容量を3倍以上にしているので、約1/3になっていますが、高調波は
あまり変わりません。
そこで、いつものようにセラコンを追加してみます。
高調波が抑えられたことがはっきりわかります。
二次電力改善
これも、いつもの低ESRの電解コンデンサを装着。
レベルは、それなりに落ちていますが、当たり前ですが、高調波がまったく効き目がみられません。
同じようにチップセラコンを。電圧が低いので22uをつけられます。
全体的に低下しています。
リップルのピークは、あまり変わりありませんが、高調波ノイズの効果が確認できます。
二次電圧改善
電圧用は、前段のみ測定です。ここには、容量とサイズの関係で、投信東信工業のコンデンサを採用。
どうしても高調波の上の方が上昇してしまっています。
セラコンは、必須のようです。
綺麗に高調波が落ちました・波形もなだらかに。少し余韻がありますが、高調波対策には替えられません。
OpAmp電源
このPA-200には、OpAmp用の電源に電解コンデンサが取り付けられるようになっています。量産なら数円なのですすが、コストダウンで削られたようです。
OpAmpの電源は、ツェナーダイオードと抵抗で生成している省電力タイプです。
標準では、インピーダンスが高めで、暴れてしまいますが、22uと小さいですが、高価抜群です。
まとめ
あまりこれまでと代わり映えしないメンテナンス内容ですが、効果は抜群で、そこそこの改造で無理せずまとめることができたと思います。
追加メンテナンス
ボリュームは、オープンタイプですので、密閉タイプと交換。
あと、OpAmpを、低消費電力タイプ、超低歪のOpAmp(OPA1652)に交換。
ヒアリング
当初は、ナカミチの音はしていましたが、やはり聞き込んでゆくと、雑味が気になります。今回のメンテナンスを行うと、雑味がとれスッキリです。
30Wですが、MIDやTWならば、美味しい出力領域で鳴らすことができるので、本当に0.003%で鳴らせると思います。
まだ、ボディワークや、端子台のメンテナンスの準備の間、実際に車載して、しばらく楽しみたいと思います。
手に入れたい、と思われる方は、当方のオークションをチェックしてみてください。
メンテナンス完了後のこのPA-200が出ているかもしれません。
*20191117追記
現在車載にてエージングがすすみ、驚く音がでています。
少しびっくりです。他のアンプに替えるのが怖いぐらいです。
小ワッテージって使い方では、びっくりする音が出るのかもしれません。
ゲイン等がピタリいいところにハマっているのもあると思いますが。
カスタムナカミチアンプ
オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。