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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

オーディオと電源回路 (PA-300 標準 電源FFT測定)

メンテナンスすべきアンプが溜まってきてしまいました。
PA-300,PA-300 II、PA-1002の3台で、PA-200も買ってしまった始末。
という背景で、ナカミチのカーアンプの元祖、リファレンスとも言えるPA-300を
測定してみました。

かな状態がよく、きちんと動作できましたので、標準状態を今回は測定してみました。

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PA-300 標準 電源FFT測定

コンディション

外観は、サビもなく、この年代のアンプとしては、とても良好な状態です。

さて、中の状態はどうでしょうか。

基板状態

中を開けてみると、絶縁シートに液漏れや、水没後は、見られませんでした。

肝心な基板の状態は...

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アンプ状態

かなり良い状態です、コンデンサも漏れがなく、抵抗の焼けも少なそうです。

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基板状態も良好でした。

測定する前に

他のPAシリーズは、基板単体でも動作できるのですが、実は、このPA-300やPA-350はヒートシンク(ボディ)から取り外すと動きません。

最初それを知らずに、壊してしまったかと、焦りました。

要は、シャシーをアースとして使っていて、取り外すと、電源が供給されなくなってしまうわけです。

少し雑ですが、ケーブルで各基板のアースを接続しました。写真をよく見ると分かると思います。 

測定

さて、測定をしてみます。いつものようにACカプリングで、スプリングGNDプローブで測定します。

一次側測定

いつものように、一次側のリップルです。PA-302等は、1Vオーバですが、これはどうでしょうか。

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一次リップル

電圧(P-P)も390mVと良好で、波形も高周波が含まれていなそうです。
FFTの波形は、少しなだらかで、高周波まで引きずっていそうです。

これは、改善したいですね。

二次側(電力)

続いて二次側の電力用のリップルを測定します。

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二次側電力リップル

100mVは超えていますが、30年まえのアンプとしては、上出来ではないでしょうか。

高調波も少なく、15MHzで落ち着いています。

二次側(電圧用)

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二次側 電圧用リップル

電力用と殆ど変わらず、電圧も約100mV程度で、FFTが若干引きずっているように見えますが、問題になるレベルではないと思います。

 

まとめ

今回は、標準状態をまず測定して、今後の対策の検討材料といたしました。

やはり、最初のカーアンプとあって、電源もしっかりしています。音もわずかにホワイトノイズが聞こえましたが、音は至って良好。優しいナカミチの音を奏でていました。

これから何年も音楽を奏でてほしいので、しっかりメンテナンスしたいと思います。

あまり極端な改造はせず、寿命部品の交換、スペックアップとして、PA-300を蘇らせたいと考えています。

どうぞおたのしみに。

 

 

追記
 もし、本PA-300をご希望になられる方、いらっしゃいましたなら、お気軽に、お問い合わせください。お待ちしております。

 

オークションでも時折電源カスタム品を出品しています。チエックいただけると幸いです。

      よりすぐりのナカミチアンプたち)