アナログプレイヤーの電源ユニットにふれる機会を得られました。
サーボモータへの電源の容量アップと、回生エネルギーの吸収ユニットです。
さて、どんな構造になっているでしょうか。
はじめに
ヤマハのGT-2000はヘビー級のだに人気のアナログプレイヤーです。
オプションとしてこのYOP-1があり、電源の強化と、ブレーキ機能の電源ユニットです。
正面にパワースイッチがあるだけの至ってシンプル。
中を開けてみると
至ってシンプルです。(写真は、カスタム後になります。)
状態確認
さて、早速状態を確認してみましょう。
概略の回路は、
至ってシンプルです。
プレイヤーからの電圧FB信号で、ストップを検知すると、おそらく出力を瞬時に0Vへ放電する仕組みではないかと思います。
そのため、出力のコンデンサの容量は、同じ容量のものを使う必要があります。
波形確認
ブリッジ後のDCの電圧と、定電圧回路後の電圧を観測しました。
ブリッジの整流回路の出力を久々にみましたが、商用電圧の変動が顕著に現れます。
しかしながら、出力の電圧は、リップルがなく良好です。
とても状態がよいのですが、電解コンデンサは、交換しておきます。
カスタマイズ
ブリッジの整流後のは系の振れが少し気になりましたので、いくつか実験をしてみました。
50Hzの周期なので、小さなコンデンサは、効果が出にくいのですが、OSコンを追加した場合、全体のゆれが少し改善しましたので、このカスタムを最終としました。
最終状態
今回は、部品点数も少ないのですが、30年は経過していますので、電解コンデンサは、全て交換しておきました。
特に問題もなくメンテナンス終了です。
取り付けネジをすべて一新して、ネジを締めていたところ...
ゴム足交換
ゴム足のネジが緩んでいたので、確認したところ、クラックが入っていることがわかりました。
少しサイズが大きいのですが、新品のゴム足と交換です。
まとめ
今回は、少し当方としては、異色のアナログプレイヤーの電源のメンテナンスを行わせていただきました。出力に追加で大きめのセラコンを入れていますので、ACからのノイズの回り込みにも効果あるのではと思います。
ブリッジ整流回路は、商用電圧の変動がダイレクトに現れることを、改めて感じました。パワーアンプ等の電源では、ブリーダ抵抗を入れて、飽和電圧を少し低めにして変動を抑える工夫を入れていますが、無負荷ですが出力が安定していましたのと、負荷を繋がない範囲でのメンテナンスでしたので、現行の回路そのままとしました。
ブリッジ整流回路のカスタマイズは、別の機会に巡り会える日まで、楽しみとします。
また、本体のヤマハGT-2000は、現在でも人気で、なかなか巡り会えませんが、いつの日にか、巡り会って、ぜひ、その音を堪能してみたいと、願うばかりです。
カスタムナカミチアンプ
オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。
使用した測定器
使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ。
廉価版(三万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。
FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。
波形貼り付けもPCにUSBで可能です。
奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。