前回、CA-101の状態を確認したところ、AUX1にノイズが有ることが分かりました。
またAUX2にもわずかにノイズが。
ノイズの原因は、意外な原因でした。その原因とは。
調査
まだ分解していませんでしたので、早速開けてみたいと思います。
本体側
本体を開けると、リレーが並んでいます。
金属のシールドに囲まれた電源でしょうか。実装されています。
一箇所右の小さなコンデンサですが、膨らんでいるのがわかります。
測定しましたが、このコンデンサは、遅延回路でしょうか、通電中は電圧が印加されていません。ノイズの原因ではなさそうですが、交換アイティムです。
電源部
シールドが、はんだ付けで固定されているので、外すのが大変でしたが
電源回路がお目見えしました。
ナカミチのパワーアンプと同じ回路構成であるのがすぐわかりました。
測定
いつもの電源リップル測定をして、シンプルに対策してみます。
一次入力側
優秀ですが、電解コンデンサを高分子コンデンサとして、高調波と電圧変動をおさえていました。
一次側(内部)
小さな電源なので、ノイズも大きくはありませんが、電解コンデンサ等を交換し、チップセラミックを追加して、半分程度に、抑制してみました。
二次側
二次側も高調波を中心におさえてみました。
信号観測
さて、AUX1のノイズは、小さくなったでしょうか。
よく見ると効果は、ありましたが、まだまだ、ノイズだらけです。
他に原因があるのではないかと探っています。
ノイズ原因究明
今分かっている項目を箇条書きにして原因を絞り込んでみました
- 左右同じレベルである
- AUX1が異常に大きい
- AUX2も観測できる
- 電源のノイズの影響は僅か。
- OpAmp等は、考えにくい(方チャンネルだったり、もっと安定しない)
いろいろ考えて、ナカミチのアンプは、GNDが分離されていることが多いことを思い出しました。
試しに、AUX1のRCAコネクタGNDをピンセットでCDのGNDに接続すると、ノイズがほぼ、消えることを見つけました。
入力のGND接続
ちょっとGNDが接続されているか、テスターでチエックしてみました。
- CDとAUX1 約300kΩ
- CDとAUX2 約3Ω
なんかおかしいですね。AUX1だけ、GNDがつながっていないに近い状態。
基板の配線を追いかけてみると
配線の状態は
- CD GND 直結
- AUX1 抵抗(3.3Ω)でGND
- AUX2 抵抗(3.3Ω)でGND
CDを優先GNDとして直結して、AUXは、他の装置との接続を意識して、抵抗を介して接続しています。
AUX1の抵抗値が、抵抗のカラーコードとあっていません。
外して測定してみると。
300k程度ありました。
おそらく、GNDの電位の関係で電流が流れ、破損したと考えます。
GND抵抗交換
GNDの抵抗を、2.2Ω(在庫で)にAUX2も交換して試してみました。
みごとに、ノイズが小さくなりました。
AUX2 Comp AUX1
AUX同士で比較してみると
ほぼ同じ状態に。まずは、不具合の修理は、完了です。
OpAmp電源
OpAmpの電源を確認したところ、少しリップルが大きめです。
いつもの、ラジアルタイプのセラコンで対策すると
スッキリです。
OpAmp電源改善効果
OpAmpの電源でノイズは改善するでしょうか。
れべるが小さいのでわかりにくいですが、改善効果が確認できました。
GNDの2.2Ω影響
まだ、カバーをつけていないので、ノイズを受けやすい状態ですが、CDと比較することで、GNDの抵抗値の影響が確認できそうです。
やはりCDと比べると気になりますね。
つづく
なんとか、問題の原因を見つけ、対策ができました。外部装置とのGNDの接続は、なかなか難しところがあります。
最終仕様を決めて、次回、このプリアンプを仕上げてみたいと思います。
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