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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

PA-200 さらなる電源改善 安定化 (uPC494補正)

PA-200も何度かカスタムしていますが、他のシリーズのアンプが進化しているので、今回どこまで、改善でいるか確かめてみたいと思います。また、今回、電源安定化ができましたので、合わせて書いてみたいと思います。

カーアンプの電源には、スイッチング電源コントローラICとしてuPC494が多くに使われています。(その他のICを見たことが無いくらいです。)

このPA-200はよく観察してみると少し安定していない感じのところがあります。

さて、その症状とは、改善方法とは、どんなことでしょうか。

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電源カスタム

 いつもの電源カスタムをBefre/Afterで比べてみまっしょう。

PA-200の標準は、

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配線が少し多めですが、小さく、まとまっていますね。

 

プリント基板 配線強化

 

その前に、PA-200は、丁寧にプリント基板の配線強化を配線で行っています。

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オリジナルで、少し荒業ですが、合理的な改善が行われています。

 

せっかくカスタムしますので、導線できっちり配線してみます。

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だいぶスッキリしました。
(電位を合わせる、一本だけは残しました。)

一次側

さて、波形を見てみましょう。
一次側は、少し大きめです。これを、電解コン+OSコン+チップセラコンのトリプルで、対策してみました。

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約1/10になります。

(ここまでしなくても良いのかもしれませんけど...)

二次(電力用)

電解コンデンサのみの効果です。

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(縦のスケールが100mV vs 50mVで違っています。ご了承ください)

かなり良くなっています。ですが、波形が間欠動作しているのがわかるでしょうか。

ところどころスイッチングがちゃんと行っていません。

この問題は、次の段階で解説します。

二次電圧 

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こちらも電解コンデンサを220u->470uに変えたこともあり、改善されています。

でもやっぱり、スイッチングが安定していない感じが見受けられます。

 

OpAmp電源

OpAmpの電源は、電解コンデンサとラジアルリードをパスコンにつけるいつもの方法を行います。

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最初は、見たくなかったような電源波形ですが、シャキッとしました。

この改造は、簡単ですので、OpAmpにラジアルリードのパスコン(1uF程度)を装着するのは、おすすめです。

 

電源制御IC uPC494

ここで、技術資料から標準の接続図を見てみましょう。

黄色い部分が、実際の基板と違っています。

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あまり、このICの詳しい内部回路の記述がなく、想定ですが、どうも並列の抵抗が無いと、電源上昇時はよいのですが、Error Ampがオープンコレクタの様におもえるので、他のPA-202等を参照して参考回路にしてみました。

  

電力用リップル(安定化後)

間欠運動が見事に安定化しています。

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同時に10uのチップセラコンもつけています。かなり小さくなりました。

(元の波形が大きかった為、スケールでそう見えるのですが。)

電圧用リップル(安定化後)

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電圧用も安定していることがわかります。

 

カップリング変更

カップリングが、0.22uFだったので、これを1uFに変更しました。

メタライズドフィルムを秘蔵のフィルムにしてみました。

 

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低域が改善されているのと、高域も若干良くなっています。

ゲイン調整のボリュームが20kだったのを10kに変更するため、OpAmpの負帰還の電流値をその分ふやしているのも影響しているかもしれません。

(OpAmpは、4588からOPA1652にしていますがf特には、大きな影響はありませんでした。)

 

まとめ

これまでの電源カスタムの経験をもとにPA-200の電源ノイズの極小化を行ってみました。また、スイッチング電源制御ICの動作が間欠だったのを安定化することもできました。

仕上がり状態

仕上がりは、下記の様にメタライズドを小型のフィルムにしたので、スッキリしています。

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もし、カーアンプをお持ちでしたなら、必ずこのuPC494が使われています。

電源のノイズ対策、極小化をご自分で試してみてはいかがでしょうか。

OpAmpの交換よりもその、音の違いにびっくりされることでしょう。

 

 

 

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