ハイレゾタイプのDACは、384kHzのサンプリングにすると、100kHzオーバまで対応。
waveGeneの矩形波では、200kHz以上までの逓倍高周波が含まれています。
RCAケーブルは、その特性上、ケーブルの静電容量や、インダクタンス成分の違いが、音への影響の一要素であることが、わかっています。しかしながら、なかなか一般で語られるヒヤリングの差ほど効果を数値で見ることができまsん。
矩形波が高周波までふくまれているので、この波形で、ケーブルの違いがみれるのでは?
さて、どうなるでしょうか。
基本条件
D10の矩形波
48kの抵抗を接続して矩形波を測定。
波形の立ち上がりの前後に波が確認できます。これは、矩形波を正弦波の積算で実現しているので、教科書どおりの波形になります。
ケーブル特性一覧
以前測定したデータになります。
今回は、カモン、Stinger、カナレ、そしてELECOMを測定してみます。
ケーブル矩形波測定
早速ケーブルを介して矩形波を測定してみます。
カモン
高調波が引っ張られる感じの波形になりました。これは、オシロスコープの分解能の影響もあることを踏まえて、捉えることが必要になります。
カナレ
標準のRCAケーブルとして使っているカナレです。
シールドは、片側オープンで、等価バランス接続になります。
少しレベルが安定しないようにみえますが、これもデジタルオシロの分解能の限界でしょうか。
Stinger
オーディオ向けの比較的高級なケーブルです。GNDのインピーダンスもシグナルと同じである特徴があります。
これも、大きな違いは、確認できません。
ELECOM
細い、小さい、ハイCPで人気のあるケーブルです。
一番ダイレクトの波形に近いでしょうか。波形を測定するタイミングでも微妙に変わってきます。
ケーブルの違いは、もっと微細な信号で確認できるのかもしれません。
矩形波レベル比較
もっと小さなレベルで比較を考えてみました。そこで、まず、最初に、DACのレベルを変化させて、どうなるか、確認してみます。
矩形波レベル(-20/-30/-40dB)
-20dBでも少し、波打っていましたが、-40dBでは、顕著に。
矩形波レベル(-40/-50/-60dB)
-40dBでも波打っていましたが、-60 -80dBでは、矩形波の形がわからないほどに。
シンクロの限界もありますが、まず、この原因を調べてからに。
矩形波レベル(-40/-50/-60dB)再測定
リップルを測定すると同じ様に、GNDを、スプリングタイプにて測定。
なんとか-80dBも測定できています。
数mVの測定は、この環境では厳しいかもしれません。
これ以上を求める場合は、測定環境を見直す必要がありそうです。FETプローブは、それだけで何十万もするので、厳しいです。
つづく
今回は -20dBと比較的レベルが高い状態での波形確認で、微細な違いを見出す事ができませんでした。
逆にいうと、-20dBとレベルが高いとケーブルの影響を受けずに伝送できることが分かります。
レベルが低い状態では、安定した波形が測定できません。まだ、原因は不明ですが、まず、この原因と改善をおこなってから、ケーブルの微妙な違いの確認を行いたいと思います。
数mVの測定は、プローブのGNDに気を使わなくてはならないことが分かりました。
よく考えてみればリップル測定と同等以上の測定になりますので。
これらを元に、本来の矩形波を用いたケーブルの評価を行ってみたいと思います。
カスタムナカミチアンプ
オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札、ご検討ください。