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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

モンスター カーアンプ SoundStream Da Vinci カスタムメンテナンス総集編

メンテナンスを初めて一ヶ月が経とうとしています。漸く、出口が見えてきました。

これまでのカスタム・メンテナンスをお届けします。

Before/After

これまでのカスタムのBefore/Afterを見てみましょう。

外観

外観は、メッキできれいな状態でした。

しっかり磨いてさらにきれいな状態に。

バック側

ネオンの電源ケーブルが出ている状態でしたが

スッキリ。

また、電源、スピーカの端子台も磨き上げています。

欠落していたインチねじも取り寄せ、しっかりと固定できるようになりました。

 

内部(ヒートシンク側)

長年使われていたでしょうか。内部には、厳しかったであろう環境がうかがえる状態でした。

FANは、ベアリングタイプへ、大型ヒートシンクなので、電圧を調整し適切な風量へ。

ネオンは、電源の不要なLEDタイプへ交換しました。

内部配線

外からはわかりわからないのですが、内部配線は、圧接が多用されており、経年変化で接触不良を伴っていました。

すべて圧着タイプへ、交換。

プリアンプとの音声信号接続用のフラットケーブルは、よく見ると左右がちがっています。

プリアンプの左右を間違えると、誤接続してしまうケーブルも、基板上のコネクタを逆転させ、ケーブルの1Pinをそろえました。

 

このケーブルを交換してから、時折みられたアンプの不安定動作が、嘘のように改善しました。

 

プリアンプノイズ対策

どうしても、プリアンプのノイズが取れず、原因をさぐっていたところ、

プリアンプ基板上のリボンケーブルがどうやら誘導ノイズを受けやすいことがわかってきました。

シールドケーブルがよいのですが、配線が雑然となりがちです。

そこで、SATAケーブルを応用してみることに。

SATAケーブルは、ディファレンシャルのケーブルでペアが2本。それにシールド用のドレイン線が三本はいっています。フラットケーブルに近い配線が可能です。

 

表側に配線され、本体へ取り付ける際に筐体に接触していましたが、裏面に配線し、スッキリです。

誘導ノイズも

改善がきちんと確認できました。

サブウーファ用アンプ

不安定な要因の一つであった、サブパワーアンプの出力トランジスタも、全て交換。

 

特性をあわせて、実装し、BIAS電流のばらつきも0.1mA以下であることを確認しています。

まとめ

不安定の要因の一つには、内部の配線の接触不良でした。

またサブウーファのトランジスタは、劣化がすすみバランスがずれていしまい発振気味に。特性を選別、交換して対応しました。

電源も、現代の超低ESRの電解コンデンサや、高分子を組み合わせ、また、セラコンによる高調波対策、SATAケーブルによるシールド配線を施しまとめ上げました。

周波数特性

最後に周波数特性を観測します。

1~4chは、フラット特性です。

素直なかまぼこ型です。

5,6chは、LowCutが、SWには、LowCutとLowPassが入っています。

直流で、スピーカを壊さないような配慮がされています。

 

カスタム・メンテナンスおさらい
  • 電源用コンデンサ交換
     超低ESRの電解コンデンサ+高分子コンデンサ
  • 電源高調波対策
     大型チップコンデンサを波形を観測しながら配置
  • ネオンのLED化
     ネオンを低消費電力のLEDとし、昇圧電源を削除
  • ネオンフリック回路修繕
     メーカ改造を、スッキリさせ、放熱対策も施しました。
  • サブパワー用Tr交換
     Vceの特性を測定し、マッチングをとり全交換。
     (使っているとVceが少し低くなり発振しやすくなります。)
  • 圧接配線交換
     全配線を信頼性の高い圧着の配線へ。またご配線がしないように1Pinを揃えました。
  • プリアンプ高調波対策
     いつものOpAmpの電源の強化。パスコン取り付けもきっちりと。
  • 端子ネジ
     紛失されていたインチねじを取り付け。
     もちろん、サビ等もブラシでメンテナンス。
  • FAN交換
     ベアリングタイプのFANへ。また回転数を電圧を風切り音が無いように調整。
  • プリアンプ再タップ
     プリアンプ基板の取り付けネジがサビており、ネジが回らない状態。
     取り外し、再タップを施し、防錆の為、薄くグリスを塗布。
  • 洗浄
     ボディから、ヒートシンク、全て洗浄し、スッキリ。
     基板も柔らかいブラシでダメージが無いように洗浄。
  • イルミネーションSW
     なぜか、FANへの配線で短絡していましたが、オリジナルのイルミネーションSWへ。
     イルミネーションも淡く光るように。音声入力でも勿論反応するように。

 

****

やはり、マンモスアンプは、電源回路も複数あり、GNDの接続や、プリアンプとのGNDや信号の接続等で解析は簡単ではありませんでした。

単線への圧接の内部配線は接触不良を引き起こし、不安定動作を引き起こし解析をさらに困難な状態に。一つずつ改善して、しっかりとオリジナルの状態の音を復活することができました。

オーナの元で、また末永くサウンドストリームの音を奏でてくれることと思います。

 

 

カスタムナカミチアンプ

オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。

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 ヤフオク! ナカミチメンテナンス 出品リスト

 

使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(三万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

OWON ハイコストパフォーマンスデジタルオシロスコープ 1Gs/s 100MHz帯域 薄型軽量 SDS1102

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