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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

ナカミチ 100PA カスタマイズ (22-1)

先日液漏れのコンデンサを交換して修復した100PAをピアニシモ仕様に変身させ、ディスクリートの魅力をさらに引き出したいと思います。

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 おさらい

きれいな状態でしたが、コンデンサを取り外してみると、寿命でしょうか、液漏れがみられました。

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しっかり交換して、最新の素子に交換し、安定した動作ができるように修復できました。

カスタマイズ

今回カスタマイズは

  • 高調波対策
     チップセラコンを中心に高調波対策を施します。
     高調波ノイズによる出力の汚れを防ぎます。
  • メタルシールドVR
     ゲインボリュームをメタルシールドタイプのものに交換。
     高域の特性と音の劣化を改善させます。
  • 高分子フィルムカップリング
     電解コンのカップリングを高分子フィルムへと交換します。

電源カスタマイズ

素子交換で改善された電源ですが、さらにチップコンデンサで高調波を抑制。
これにより、電解コンデンサリップル電流が小さくなり、寿命がさらに延ばすことができます。

電源入力ノイズ確認

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一次側は、高分子コンデンサを既に追加していますが、さらに低減できました。

二次(電力用)

変動量は低ESRの電解コンで既に改善していました。

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チップセラコンで高調波を無くすことができました。

二次(電圧用)

電圧用は、スパイクが気になります。

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GNDパターンを銅箔で強化しチップセラコンで抑制します。

P-Pを約半分にすることができました。

出力波形

出力の微小波形で、高調波が少しみえましたが

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1/3以下に抑えられたでしょうか

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オリジナルも名機100PAらしく良好でしたが、さらにスッキリです。

周波数特性

最後にカスタマイズの妥当性を見るために周波数を確認します

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無理して高域を持ち上げず、良好なカマボコの特性になっています。安心して100PAの音を楽しめるカスタマイズであることが確認できました。

 まとめ

液漏れを修繕し、オリジナル状態に復刻、高調波対策や細かな部品交換で末永く使える仕様にカスタマイズしました。

 

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もし、アナログのカーアンプがお好きな方、ぜひ、一度試してみてはいかがでしょうか。一生モノのアンプですね。

  

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