CA-101に続いてTP-1200が流れ着きました。
”車内にも最高の音を”のコンセプトのTP-1200。
プリアンプにも関わらずその大きさと 3方向 振動対策メカ(3D)の筐体。
ヘッドユニットとの信号のやり取りを排除したボリュームやトーンコントロール制御。
いまでは、DSPで、どこからでも簡単に制御できましたが、信号をダイレクトに伝送しを目指した、そのコンセプトが、いまでも、響いてきます。
さて、その実力は、どうでしょうか。
はじめに
このプリアンプは、CA-101と同様、コントロール部と、プリアンプ部に分かれています。
コントロールユニット
中央のボリュームは、フェーダ、バランス、そしてボリューム3つを兼ね備えた、抜群の操作性。いまのタッチパネルタイプとは異なり、目線をそらさなくても、操作できます。これになれると、タッチパネルには、戻れなくなりますね。
Tunuer Control Unitという名前になっています。ラジオと、CD、AUX、そしてAUX2が制御できます。
- リモートケーブルコネクタ(CD)
CDのリモート制御ケーブルを接続します。 - リモートケーブルコネクタ(プリアンプ)
プリアンプの制御用ケーブルを接続します。 - AUX1,AUX2
AUXの入力を接続することができます。AUX2は、プリアンプ本体へダイレクト接続できます。(プリアンプスイッチ選択) - OUTPUT
プリアンプへのライン出力です。
レベルは、一定レベルで、ボリューム制御されません。
(その謎は、後に)
プリアンプ
その大きさに圧倒されます。PA-302ぐらいあるでしょうか。
- OUTPUT(x2)
FrontとRearの出力です。 - Tuner Control Unit
コントロールユニットのライン接続用 - CD
別売りのCDユニットを接続 - AUX2
AUX2のダイレクト入力です。スイッチにより切り替えられるようです。
測定
さて、測定してみます。専用のCDプレイヤーがありませんが、DACのラインを接続して、確認します。
コントローラ 出力
まずは、単体のコントローラ出力を確認します。
高音質のソースは、プリアンプ直接になっていますが、さて、どんな特性でしょうか。
1kHz(-20dB)
基本波形の1kHzです。少しノイズがあるでしょうか。
Outputは、約倍の400mVで出力されるようです。
最大出力電圧
DACの出力を上げて、どこで歪むかで、最大出力電圧を確認してみました。
おおよそ2Vというところでしょうか。
ノイズレベル確認
DACの出力を下げて、波形を観測します。
少しノイズが多そうです。
-40dBでの波形が太くなっているのが分かります。さらに出力を絞った-80dBでは、ほとんど波形が確認できません。
内部の電源状態を確認して見る必要がありそうです。
プリアンプ
コントロール部とプリアンプ部本体の音声信号は、別ケーブルで接続、かつ、CDやAUX2は、プリアンプに直接接続するようになっています。
1kHz(-20dB)
ボリュームをMAXにして-20dB(200mV)を印加します。
出力は、540mV程度になり、約8dB強の利得ですね。
最大レベル
少しずつ入力レベルをあげて、波形が歪むか確認しました。
約3.8Vまで、出力可能です。ハイレベル出力レベルが、この時代からあったのですね。
ノイズレベル
おなじようにノイズレベルを確認してみました。
コントローラ部よりも、だいぶ良いのですが、-40dB程度から波形が太くなっています。
ちょっと気になります。
CD-101 vs TP-1200
前回CD-101を測定したのでそのデータと比較してみます。
僅かですが、CA-101の方が良さそうです。電源の改善効果によるところでしょうか。
周波数特性
周波数特性も確認してみます。
f特(コントローラ ユニット)
高域を伸ばそうとしている意図でしょうか。100kで+2dBですので、そんなに大きくはありませんが、少し押さえた方が、ノイズも押さえられ、良いかもしれません。
f特(プリアンプ部)
プリアンプ部も確認してみましょう。
傾向は、似ています。低域に少し乱れがあります。これはトーンコントロールと関係あるのではとも思えます。
つづく
現在でも、50万の即決でオークションで取引される、孤高のTP-1200ですが、確認すべきところがありそうです。時を重ねた結果、内部の部品に年季が入ってしまったかのせいもあります。次回は、コントローラ部の内部を、覗いてみたいと思います。
お楽しみに。
ナカミチモバイルプリアンプ CA-101の特集は、下のリンクより、お楽しみ頂けます。
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