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ナカミチ PA-304メンテナンス記録 (2020 11) 修理&メンテナンス

ノイズが出てしまうPA-304が流れ着きました。
内部の基板が焼けている情報もあります。早速内部の状態を確認してみましょう。

 

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 はじめに

PA-304は、4chのパワーアンプです。ブリッジ切り替えができ、ハイパワーの2chにもなります。

その使いやすさで、人気がありますが、少し修正したほうが良い内容もあります。

その内容については、追ってお届けします。

 

コンデンサ液漏れ

大型の電解コンデンサは、よく液漏れを起こし、基板にダメージを与えてしまいます。

コンデンサを外して状態を確認してみます。

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 基板の部品面からも、多少液漏れが確認できます。ジャンパも少し腐食がみられます。

 

早速、洗浄し、電解液で侵食されたジャンパ線を交換します。 

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 きれいになりました。さて、パターン面を確認します。

基板補修

基板の状態は、ヤケと腐食があります。状態を確認するため、洗浄研磨します。

研磨しないと、電解液の残留で、侵食が進むのと、ハンダがうまく付きません。

面倒ですが、耐水ペーパで水研ぎします。

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電解液で銅箔が溶けて無くなっているのがわかります。

パターン補修

おおきなパターンの欠損には、薄い銅板(0.3mm)をもちいて補修します。

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カッターで数回切込みを入れて、ラジオペンチで数回曲げると切り取れます。

エッジは、ヤスリでしあげてます。

 

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穴を開けて、エポキシで貼り付けて、コンデンサを取り付け修理できました。

 

大型コンデンサ交換

経年劣化の懸念されるコンデンサを交換し、ひとまず、修理完了です。

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一旦、この状態できちんとアンプが動作するか確認します。

動作確認

通電したところ、多少アイドル電流が大きめでしたが、電源の電圧も正しく出ており
基本的な補修はできました。

つづく

これより、カスタム作業の予定です。

  • 高調波対策
  • OpAmp電源マージンアップ
  • カップリング交換
  • OpAmp ICソケット化(パスコン追加)

特にOpAmpの電源は、基板が少し焼けるほど耐熱マージンがギリギリですので、対策が必要です。

近日中にまたアップしますので、お立ち寄りください。

ナカミチ PA-304メンテナンス記録 (2020 11) 高調波カスタマイズ編 - pp audio blog

 

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