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オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

憧れのマッキントッシュ アンプMC431M カスタム・メンテナンス(メンテナンス編)

誰もが一度は憧れるでしょうか。孤高のマッキントッシュ カーアンプ MC431Mに巡り会えることができました。とても長く大事に使われていたとのこと。まだまだ使いたいとのことで、当方のところの流れ着きました。

さて、高級オーディオの代表と言われるマッキントッシュのカーアンプをメンテナンスしてみたいと思います。

これまで培ったピアニシモカスタムでしっかりとその孤高の名にふさわしい音と安定性のアンプに仕上げたいと思います。

古いアンプの泣き所であるバックライトの電球もLED化を紹介しています。

はじめに

マッキントッシュのアンプは、その大きなガラス張りの大きなメータが特徴です。
その針の動きだけでも、音が聞こえてきそうです。

仕様

この高級ブランド(今日ではハイエンドと呼んだほうが良いでしょか)の仕様を比較してもあまり意味がないかもしれませんが、ナカミチと比較しています。

サイズも大きく、重量も10kg程度あるでしょうか。ヘビー級です。
この大きさからでも、安定した音が聞こえてきそうです。


構造

大きなアルミの押出材のヒートシンクにガラス張りのメータが備え付けられています。

電源側には、サーキットブレーカとFANが見えます。

反対側は、Lineの入力、出力、スピーカ出力、それに、リモートとPG信号です。

このPG信号は、上位のマッキントッシュを接続する信号とのことです。

 

設定スイッチ

ガラスの化粧パネルを外すと、

ゲインボリューム、ブリッジ切り替え、そして、LowPass切り替えスイッチが出ていきます

底面

底板を外すと、基板が見えてきます。

二枚構造であるのがわかります。

シャシーのM5のネジを12個はずすと

基板が取り外せました。

状態確認

さて、状態を確認してみましょう。

なんと、基板を外した状態で電源を入れると、パワーガードランプが消えません。

壊してしまったかと、色々調べてみたのですが、原因が不明です。こんなときは、ボディから外したのが原因であることがあります。

実は、このアンプの電源が二系統独立しており、シャシーを介してGND電位を合わせていることがわかりました。

基板上のヒートシンク接続ポイント同士を接続して無事に電源を入れることができました。これで、接触不良等でノイズが生じる問題も解決です。
(電流は、流れませんので、配線は、太くする必要はありません。)

 

出力状態

いつものように、微小電力の波形を確認してみます。

多少高調波が見られれますが、さすがマッキントッシュ。とても状態が良いです。

周波数特性

周波数特性を確認してみます。

少し高域にうねりがありますが、0.5dB以内ですので、問題ない範囲です。

電源状態(一次側)

電源の状態を確認してみます。

この電源は、上記の回路が二個装着されています。

一次側の電源のリップルを見てみると

300mV程度のリップルです。とても良好です。

二次側

二次側には、フィルタが入っています。

その効果で、30mV程度ととても良好です。

メンテナンス

最初に気になったのが、メータのバックライトの電球が、時折数個消えてしまうことがあります。それと同時に、切れたグループのメータの電球が少し明るくなります。

 

バックライト

バックライトは電球の為、発熱も大きいです。

基板の上側についているのが電球で、5V程度電圧が印加されていることがわかりました。

回路図にしてみると

10Vのレギュレターで4個ずつを直列につなげて5Vに分圧するようになっています。

もし、一つ切れると

切れたグループの電圧が上昇し、電球に負担がかかります。

電球が入手が難しいので、LEDに交換してみたいと思います。

バックライトLED化

通常のLEDにしてしまうと、電流制限が無いため、今の回路にそのまま装着できません。調べてみるとピッタリの5V用抵抗入りLEDがあることがわかりました。

これを装着すると、電流は、1/40程度になる計算です。

基板の配線が電球なので、極性が一部異なることがわかりました。

とても、交換は簡単です。

きちんとLEDが点灯することがわかりました。

少し白いのが気になりましたが

もともと、メータのアクリルがブルーなので問題ないことがわかりました。

電源メンテナンス

このアンプは、長く使われており、コンデンサの交換が施されていました。
そのため、液漏れ等がなく、とてもよい状態です。

一次側は、少し大きめのコンデンサが装着されていましたが、低ESRのコンデンサで、ピッタリのサイズがありましたので、それに交換です。

二次側も合わせて交換し、無理なく装着できる電源用コンデンサを装着

標準仕様と遜色ない状態にカスタマイズしました。

つづく

基本的な状態はとても良好でしたので、いよいよカスタマイズへ進みます。

いつものピアニシモ仕様である高調波対策を施し、細かな電解コンデンサも適材適所のものに交換、OpAmpは、マッキントッシュの音にぴったりなmusesを搭載予定です。

仕上がりをお楽しみに。

憧れのマッキントッシュ アンプMC431M カスタム・メンテナンス(仕上げ編) - pp audio blog

カスタムナカミチアンプ

オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札お願いします。

ヤフオク!

 ヤフオク! ナカミチメンテナンス 出品リスト

 

使用した測定器

使用している測定器は、SDS1102というデジタル・オシロスコープ

廉価版(三万円以下)でオーディオの帯域では十分な能力を有しています。

FFTを駆使すれば、ノイズや、歪の傾向も見ることができます。

波形貼り付けもPCにUSBで可能です。

奥行きがとても薄いので、机の上に常備しています。

  

OWON ハイコストパフォーマンスデジタルオシロスコープ 1Gs/s 100MHz帯域 薄型軽量 SDS1102

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