これまで、100PAの素性調査、及び電源カスタムを綴ってきましたが、今回はいよいよアンプ基板のカスタマイズです。
カスタマイズといっても、同じ様にまず、電源のノイズ微小化が基本です。
その後、ボリュームのグレードアップや、カップリングの交換を行います。
今回は、電源周りを確認してみます。
アンプ基板
基板状態
まず、基板の状態をみてみます。
真ん中に、電力平滑回路(コンデンサとチョークコイル)があります。
この構成はPA-304には、無いもので、贅沢な作りになっています。
アンプ電力概略系統
回路図がまだ入手できていないので、パターンより想定しています。
この電源の状態を見てみますが、IDLE状態では、電源部のノイズ対策を施しているので、波形がでませんでした。
電源確認テスト信号
今回、-20dB 1kHz周期のパルス負荷を与えて、電源の状態を確認してみました。
このときの電源の波形は、
波形が逆相なので、電源は、負側に変動が現れます。
それでもそんなにびっくりするような波形ではありません。
これを、コンデンサを交換 (1000u->2200u)し、高調波対策を施してみます。
最終的に半分になったでしょうか。
物理的限界もあるので、現実的なカスタムは、ここまでとしました。
アンプ部確認
アンプ部を確認してみると、
部品レイアウトがAchの電圧増幅部が少し違う位置にあるのがわかります。
これは、基板左側に電源があるので、そのノイズを嫌ってのことだと考えています。
でもよく見てみると
違う部品が一部あります。電源ラインに、33uFの電解のはずが、なぜか大きなセラコンがついています。WEBでしらべると、33uFのようです。これは、チューンされた方が、なにか勘違いしたではと思います。波形は特にスパイクは無いので、電解に戻します。
ここまでの結果を微小信号で確認してみます。
カスタム効果確認(微小信号)
僅かですが、標準の100PAより正弦波が細くなっています。PA-304のカスタム版と同等になったでしょうか。
カスタム効果確認(FFT)
周波数特性(L/R)
通常カップリング等の交換を行うのですが、その前に左右が同じ特性かを確認しています。
何故か、1dB程度100kHzで差が生じています。
これは、原因を探って見る必要がります。
つづく
あとは、カップリングの交換等で仕上げる予定でしたが、LとRに違いがあるので、その原因を探ってからになります。
次回で仕上げたいのですが、さて、どうなるでしょうか。
カスタムナカミチアンプ
もし、ご自分では難しい方は、どうぞ、当方までご相談ください。
ご相談は、オークションにて承っております。
また、オークションに当方が電源ノイズ極小カスタムしたアンプを出品していることがあります。数が少ないので、遭遇された場合は、お早めのご入札、ご検討ください。